ラジドラ台本ワンライチャレンジby花屋敷 第81作目

おはこんばんにちは! 放送班・制作班・広報班所属文学部3回生の木村英です。

なんだかやたらと最近忙しいです。身体的にも忙しいですが、それよりも情緒的にというか、書き手的にというか……。期末レポートもありますし、書きまくらないといけないです。推しの特大の愛に悶えてる場合ではないのです。

なんかいつもこんなこと言ってる気がする……人よりは楽な大学生活生きてると思うんですが……。


さて。今週の「ラジドラ台本ワンライチャレンジby花屋敷」のお時間です。81!見慣れない数字、そして80台の階段を確実に上っていってしまっている…。以下テンプレ。

このコラムは”花屋敷”というペンネームを使っている私、木村英が1時間でがんばってラジドラ台本書くぜ!というものです。より詳細な説明は第1作目で無駄に長く書いているので、気になる方はそちらを確認していただけると幸いです。

またチャレンジするにあたり、縛りをつけています。

名前メーカー様:ここで「名字の珍しさ:やや珍しい」と「名前のオプション:全ての名前」を指定して出てきたお名前を、登場人物の1人として出します。

②お題ガチャ様『ひとこと台詞ガチャ』:ガチャ結果で出た台詞を途中で必ず使います。

今回は①名前:宮平宝姉子、②「じゃあいいですけどぉ~?」です。なんかっこいいお姉さんな感じのお名前…!以下に載せる台本は1時間で制作したものです。誤字脱字誤用等あるかもしれませんが、お許しを。よ~い、スタート!


人物設定(執筆後作成)

  • 宮平宝姉子(みやひらほしこ):本日お誕生日。父親のことを尊敬している。
  • 親父(おやじ):宝姉子の父親。娘のことが大事で大事で仕方がないが、いつまでも手の届く範囲に置いておくわけにはいかないとわかっている。複雑な父心。

親父「宝姉子、お前に言っておかにゃあならんことがある」
親父「宝姉子、お前に言っておかにゃあならんことがある」
宝姉子「はい、なんでしょうか、親父」
親父「まずその親父という呼び方をやめなさい」
宝姉子「……ではどう呼べと」
親父「ダディと呼べ」
宝姉子「嫌です」
親父「……お前に言っておかにゃあならんことはいくつかある。全部覚えるんだぞ」
宝姉子「はい、親父」
親父「うむ。一つ目はな、宝姉子。人には優しくせにゃあならん」
宝姉子「それは耳にタコができるほど聞いております」
親父「そうだな。だが改めて、何度でも言おう。他人には優しくせにゃあならん。他人に厳しく、嫌になるよう生きてもどうしようもないのだ。それはどうしてかわかるか」
宝姉子「はい。他人に厳しいやつは他人からも厳しく扱われる、ですね」
親父「そうだ。いいか宝姉子、どうせなら甘やかされて生きろ。特にお前は女だ。男だ女だという時代じゃなくなってるようだが……お前が望まないのであれば別だが大事に扱われるべきだ」
宝姉子「親父、いいですか」
親父「なんだ」
宝姉子「その言葉、何度も何度も何度も聞いてきましたが、やはり気になることがあるのです」
親父「おぉ、今になってようやくか」
宝姉子「そこまで重要ではなかったので……単に気になっただけで」
親父「遠慮はするな、親子だろう?」
宝姉子「はい……ありがとうございます。それで、質問なんですが、大事にされたくないやつがこの世にはいるんですか?」
親父「いるとも。宝姉子、この世は決して画一的にならない。俺たちは常に違うんだ。……まぁ、大事にされたくないわけではないんだよ。大事に大事にされるとよくない方に行ってしまう人種もいるということだ。無自覚的であれ自覚的であれ」
宝姉子「そうなのですね……」
親父「ああ。それでは、次に行くぞ。二つ目はな、自分に厳しすぎてはならんということだ」
宝姉子「それはどういうことでしょうか、親父。私には、他人に甘やかされているのに、それ以上甘えてよいものなのかと疑問なのですが」
親父「うむ。そのように思うことは大変よいことだ。だからこそなんだよ、宝姉子」
宝姉子「はあ。だからこそ」
親父「そうだ。いいか、宝姉子。甘やかされて生きろ。それはその通りにせよ。だがな、結局人はそんなに甘やかしてはくれない。期待するほど人はこちらの好意にお返しをくれはしないのだ」
宝姉子「親父、やや話が逸れるかもしれないのですが、それは、見返りを求めて優しくせよということでしょうか」
親父「そうではない。これはこの次に言おうと思っていたことだが、他人に期待しすぎるなということだ。あと自分に厳しすぎてはならないと自分を甘やかすは別だ。宝姉子、安易に逆と思われる言葉を使ってはならんぞ」
宝姉子「あっ……すみません」
親父「俺がいつも言っていることはなんだ?」
宝姉子「何事も程度の幅がある……ですよね」
親父「そうだ。コインの裏表のように物事は表裏一体ではない。極端に考えてはいけなんだ」
宝姉子「はい、気をつけます」
親父「うむ。他人はな、さしてこちらのことを気にしてはいないんだよ。誰も甘やかしてくれないし、厳しくもしてくれないし。だから自分でその塩梅を決めなくてはならない。だが宝姉子、お前はどのような失敗でも自分のせいだと感じやすいからな。負の感情から掬い上げるのは自分しかいないということをゆめゆめ忘れるでないぞ」
宝姉子「わかりました」
親父「さて、次だが……」
宝姉子「親父」
親父「……改めて聞いてもやはり親父呼びは嫌だなあ。ダディでなくてもいいから、お父さんと呼びなさい」
宝姉子「親父」
親父「…………なんだ」
宝姉子「これ以降の説明で、1年前に私に言ってくれたものと変わるところはありますか」
親父「どういうことだ?」
宝姉子「1年前の今日、……つまり私の誕生日に、親父は私に5つのことを教えてくれました。他人に優しく、自分に厳しくしすぎてはならない、他人に期待してはいけない、そして、他人からの愛情に敏感でありなさい、家族よりも仲間を大切にしなさい」
親父「む……覚えているのか」
宝姉子「はい」
親父「それで……なんだ。たしかに俺はこのあとその2つのことをお前に伝えようとした。しかし、もう聞きたくないというのか? 大事なことは何度だって聞くべきではないか?」
宝姉子「では親父。私が今から親父が私に言いたかったことを全て話しましょう」
親父「ぬ?」
宝姉子「他人からの愛情に敏感でありなさい。これは、愛されている自覚をしろということ。すなわち、私は、直接伝えられなかったとしても、誰かから大切に尊重されているということ。故にその人のためにも自分を大切にしないといけないし、自分の言動に気をつけなくてはならない。愛情を抜けてくれる人は必ずいるが、たくさんいるわけではないから」
親父「……まったく、その通りだ。よく覚えているなぁ」
宝姉子「最後に、家族よりも仲間を大切にしなさい。これは家族を蔑ろにしていいというわけではない。家族はいずれ遠くない未来いなくなってしまう。だけど仲間は、比較的長い時を共に過ごす。私の過去を知ってくれているのはたしかに家族かもしれないけど、私の今とこれからの未来をよく知っているのは、家族よりも仲間である可能性が高い」
親父「……よく覚えているじゃないか。その通りだ。だが俺はもっと言っているはずだな? それが俺にとっては一番大事なことだぞ、それが言えないのであれば、しっかり聞いたことにはならんな」
宝姉子「もちろんです、親父。……他人の記憶に、自分の軌跡を残せ。そうでしょう?」
親父「……んぬう」
宝姉子「形あるものは消えてしまう。それは悪いことではない。だがさみしい。人の記憶に自分を残していけ。そのための5つの教えだ」
親父「……そぉうだ」
宝姉子「親父、まだ話しますか?」
親父「話したくは、ある……俺は何度でも言いたい」
宝姉子「私がちゃんと覚えていることは、評価してくれない?」
親父「……じゃあいいですけどぉ~?
宝姉子「やった。勝ちですね」
親父「……はぁ」
宝姉子「っ、親父……? すみません、生意気すぎましたか?」
親父「いや違う」
宝姉子「え?」
親父「立派になったなと、あぁ……うん、すまんな、感動、してしまって……」
宝姉子「親父……」
親父「なぁ、宝姉子」
宝姉子「はい」
親父「俺はお前のことをまだまだ子どもだと、教え導いていかねばならないと思っていたが、もうそんなことはないようだ」
宝姉子「そ……そんなことは、そんなことはないです! 私はただ、親父の教えを忘れたことはないということを、伝えたくて……!」
親父「わかっとる。わかっとるよ。……なぁ宝姉子。改めてだが、お誕生日おめでとう」
宝姉子「ありがとうございます……!」
親父「今日の最後に、ひとつ頼まれてはくれないか」
宝姉子「なんでしょう」
親父「ダディって呼んでくれ」
宝姉子「嫌です」


チャレンジ成功なのでは……?

久しぶりに綺麗に、それなりにいい感じに書けたような気がします。最後のオチは予想できた人もいるんじゃないでしょうか。ワクワクしながら、同時にちゃんと時間内にそこまで行くように調節しながら書きました。ありきたりですけど、書く方は楽しいんだから仕方がない。

それでは本日はこのへんで。もしこういう話を読んでみたいとか、もう少し説明してとか、いろいろお話したいこと、聞きたいことがありましたら、コメント欄に書いてくださったらうれしいです!

来週、たぶんお休みします〜最近ほんと書きものが多い。


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