ラジドラ台本ワンライチャレンジby花屋敷 第56作目

おはこんばんにちは! 放送班・制作班・広報班所属文学部3回生の木村英です。

(本コラムは4月30日(日)に投稿される予定だったものです)

4月最後の休日でしたね。新入生のみなさまは、とりあえず1ヶ月間おつかれさまでした。
自分の1回生4月のときの記憶などもう無いんですが、なんか楽なんか楽じゃないんかよくわからんなと思っていたような気がします。今でも思っています。大学でしたいことが見つかれば、また変わると思います。ひとやすみしつつ、ほどほどにがんばっていきましょう。

私からアドバイスするとすれば、履修登録にはいろいろ気をつけるんだぞ。必要単位とか。私は勉強べつにまったく好きではないので、教養科目を取り過ぎていたことに気づいたとき、ふつうにげんなりしたぞ。


さて。今週の「ラジドラ台本ワンライチャレンジby花屋敷」のお時間です。56。奇数っぽい見た目の偶数というイメージ。以下テンプレ。

このコラムは”花屋敷”というペンネームを使っている私、木村英が1時間でがんばってラジドラ台本書くぜ!というものです。より詳細な説明は第1作目で無駄に長く書いているので、気になる方はそちらを確認していただけると幸いです。

またチャレンジするにあたり、縛りをつけています。

名前メーカー様:ここで「名字の珍しさ:やや珍しい」と「名前のオプション:全ての名前」を指定して出てきたお名前を、登場人物の1人として出します。

②お題ガチャ様『ひとこと台詞ガチャ』:ガチャ結果で出た台詞を途中で必ず使います。

今回は①名前:打越稀世稀(うちこしきよき) 、浅岡六生(あさおかろい)、草薙椿輝(くさなぎつばき)「悪いことは言わないから考え直せ」です。今回はかっこいいお名前が3つも出たので全部使おうと思います!以下に載せる台本は1時間で制作したものです。誤字脱字誤用等あるかもしれませんが、お許しを。よ~い、スタート!


人物設定(執筆後作成)

  • 打越稀世稀(うちこしきよき):天然箱入り息子
  • 浅岡六生(あさおかろい):事なかれ主義(?)
  • 草薙椿輝(くさなぎつばき):常識人な陽キャ

モブ1「いらっしゃったわ! 嗚呼、今日もレッドカーペットが見える……バラの花びらが舞い散っているのが見えるわぁ!」
モブ2「今朝も麗しい……はぁ、今日は良い日になるわね」
モブ3「そうね、ほんとうに今日も美しい御三方――」
モブ1「稀世稀様! 名は体を表すとはこのこと! 世にも稀な美貌をお持ちの方……人類では珍しいオッドアイに見つめられたら、あ、私……!」
モブ2「六生様、今日も清廉でありますわね……! 六生様の周りだけ、まるで山奥に湧き出る神秘的な泉のよう!」
モブ3「草薙椿輝様ー! 香り立つような華やかさ、誰もが見蕩れてしまう艶やかさ、容易く他人を近づけないワイルドさ……あぁそばに行ってみたいけれども、その寄せ付けない気品に従うしかないのだわ……」
モブ2「あぁ、今日も、」
モブ「「「美しいわぁ……」」」

稀世稀「なぁ六生、レッドカーペットって、なんだ?」
六生「稀世稀、赤い絨毯のことだよ」
稀世稀「なるほど!」
椿輝「なるほどってならないだろ今の説明じゃあ」
稀世稀「じゃあ椿輝ならわかるのか!?」
椿輝「…………知らねぇよ……」
稀世稀「椿輝も知らない何かなのか……!?」
六生「逃げたね」
椿輝「答えた方が面倒臭いだろこれ……相手はなぜなぜ期のガキと一緒だぜ?」
六生「答えてあげてよママ」
椿輝「誰がママだゴラァ」
六生「きゃーこわーい」
稀世稀「六生、裏声気色悪いな!」
六生「あ痛い、綺麗な目でド直球に投げられるディス痛い」
椿輝「かわいそうに」
六生「これには椿輝も憐れむことしかできないか」
椿輝「実際気色悪かったしな。でも直接伝えられたのはかわいそうだって思うよ」
六生「そこだけかぁ」
稀世稀「なぁなぁ、六生! 椿輝! 今日の放課後はボウリングに行かないか!」
椿輝「またかよ!」
六生「今日の放課後は、じゃなくて今日の放課後も、だね」
稀世稀「いや〜楽しくてな!」
椿輝「だからって4日連続はしんどいって、俺腕ちょっと筋肉痛なんだぜ」
六生「僕も辛いな。あそこのドリンク飽きちゃったんだよね」
椿輝「お前は飲んでばっかいるからだろうが、自分の分も稀世稀と俺に投げさせやがって。ボウリング場は球投げるところだって知ってるか?」
六生「だって稀世稀も嬉しそうだったし」
椿輝「あいつはガキなんだよ……」
稀世稀「……六生と椿輝って」
椿輝「ん?」
六生「なに?」
稀世稀「仲良いんだな!」
六生・椿輝「「良くない」」
稀世稀「揃った!」
六生「……子どものように、純粋だよね」
椿輝「箱入り息子が……」
稀世稀「仲が良いのは大変素晴らしいことだ。しかし、2人とも大変だって言うなら、今日はボウリングをやめておこう。代わりにどこへ行こうか」
六生「あ、僕おすすめあるよ」
稀世稀「お! なんだ、どこだ?」
六生「メイド喫茶」
椿輝「ストーップ」
稀世稀「メイド喫茶? 家でできるぞ」
椿輝「ストップ、稀世稀、メイド喫茶は忘れろ」
稀世稀「いや! 気になるぞ。メイド喫茶ってなんなんだ?」
六生「メイド喫茶っていうのは、かわいい女の子に癒されに行く場所なんだよ」
稀世稀「かわいい女の子?」
六生「そう。稀世稀はかわいい女の子に癒されたいと思ったことはないの?」
稀世稀「かわいい女の子……」
椿輝「やめろやめろ、稀世稀がかわいい女の子って連呼するな」
稀世稀「かわいい女の子が癒しになるのか?」
椿輝「やめてくれ……」
六生「稀世稀にとっては癒しにならないの?」
稀世稀「うーん、だって疲れが取れたりしないだろ? 悩み事が消えるとも思わないし」
六生「そっか……これはそういう審美眼を鍛えるところから始める必要があるな」
椿輝「稀世稀! 俺もおすすめの場所があんだ、そっちに今日は行こうぜ! お前まだ行ったことないだろ!」
稀世稀「椿輝。正直に教えてほしい」
椿輝「な、なんだ」
稀世稀「椿輝はかわいい女の子に癒されるのか?」
椿輝「そういうの聞くのやめてくれ!」
稀世稀「椿輝が嫌がるってことは、つまり俺に聞かせたくないことなんだな。つまり、オタク文化ってやつだろう!」
椿輝「これまでの経験から察しなくていい! やめろ!」
稀世稀「うん。やめよう。皆の輪の中では容易く通じる話が俺には通じないことはまだまだある。その中でオタク文化は最たるものだ。はやくそこに辿り着きたいものだな……」
六生「そうだね。はやくおいで、待ってるよ」
稀世稀「六生……! そうだな、俺の目標はお前だ!」
六生「うん。僕を目指すがいい」
椿輝「やめとけって……稀世稀がオタクの世界に行ったらマジで危ねぇ気がする」
稀世稀「どうしてだ?」
椿輝「危ないんだよお前の見た目は……! オタクの世界じゃ絶対稀有な存在なんだ!」
六生「まぁ稀世稀の容姿はオタクの世界じゃなくても稀有だけどね」
稀世稀「うん? この目か? 珍しいだけで、そのほかになんでもないがな。見えてる色も皆と同じだと言うし」
六生「同じ世界を見てるよ、僕らは。だから大丈夫、稀世稀にもきっとわかるさ、メイド喫茶の良さが」
稀世稀「ものすごく推すじゃないか、やはり今日はそこに行くか?」
椿輝「ダメだ、悪いことは言わないから考え直せ
稀世稀「むう。だが、怖気付いていてばかりもいられない。ときには勢い任せでもいいじゃないか」
椿輝「お前……本当に全くわからないんだな。あんまり言いたくなかったが……、それなら教えてやる。いいか、一回しか言わないからよく聞けよ」
六生「一回しか聞いてあげないからちゃんと話してね」
椿輝「六生は黙ってろ」
稀世稀「よく聞こう」
椿輝「よし。稀世稀、お前は自分が衆目を集める人間だということを自覚しているか?」
稀世稀「まぁ自覚せざるを得ないところだな」
椿輝「六生、お前もだぞ」
六生「そうだね」
椿輝「そして、俺もだ」
六生「わぁ」
稀世稀「そうだな!」
椿輝「俺たちは目立つ。なぜか目立つ。すこぶる目立つ。だからな、あまりに人の多いところに行ったら迷惑がかかるんだ」
稀世稀「なるほど!」
六生「はーいせんせー、どうしてボウリング場に行くのは許されたんでしょうかー」
椿輝「あれは人の少ないボウリング場を俺が調べたからだ! だが今日はもうダメだ、きっと噂が広まっている。人が……女子が集まるだろうな」
稀世稀「なんで女性なんだ?」
椿輝「俺らのことを見てくるのは大体が女子だろ? そういうことだ」
稀世稀「あぁそれも疑問だったんだ。なんでこんなに女性ばかり俺たちのことを見てくるんだ?」
椿輝「それはお前……マジか、わからないか」
六生「僕もわからないな」
椿輝「嘘つけ!」
六生「ほら椿輝せんせ、教えてよ」
稀世稀「教えてくれ!」
椿輝「ぐっ……わかった、仕方ない。特に女性の目を奪ってるのは……俺たちが、かっこよくて、モテるからだ……!」
稀世稀「なるほど!!」
椿輝「ウワ、純粋な目が痛ぇ」
六生「言い切れちゃうなんてさすが草薙椿輝様」
椿輝「やめろ、そんな呼び方するなむず痒い」
六生「なんで椿輝だけフルネームなんだろうね」
椿輝「俺の苗字がかっこいいからだろ」
六生「あ、まだその感じだ」
椿輝「ガキみてぇに言うな」
稀世稀「ところでそういえば、椿輝もおすすめの場所があると言っていたな! どこだ? メイド喫茶はひとまずやめることにするし、ぜひ今日はそこに行きたいな!」
椿輝「あぁそうだ。な、稀世稀、六生。今日はカラオケに行こうぜ。稀世稀行ったことないだろ」
稀世稀「カラオケ! 行ったことない!」
六生「あ意外と。メジャーなところなのに忘れてたね」
椿輝「だろ? 一応個室だし、ささっと入ってしまえば騒ぎにもならねぇだろうし、楽しもうぜ」


まぁチャレンジ成功ということでいいでしょう!

本当は最後にもう一回、モブの女の子たちが3人の会話を遠巻きに見てきゃあっと色めき合ってるシーンを入れたかったのですが、タイムアップです。残念。

もっとF4みたいな感じにしたいなぁとも思ったんですが、私にはこんなものでしょう。

この台本、もちろんモブたちを女声が、イケメンたちを男声が演じてもいいと思いますが、あえての性別逆転も面白いと思います。

それでは本日はこのへんで。もしこういう話を読んでみたいとか、もう少し説明してとか、いろいろお話したいこと、聞きたいことがありましたら、コメント欄に書いてくださったらうれしいです!

間に2日間平日が入るのが憎たらしいゴールデンな連休で、ほっと一息つきましょ。


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