ラジドラ台本ワンライチャレンジby花屋敷 番外編2

おはこんばんにちは! 放送班・制作班・広報班所属文学部2回生の木村英です。

わたくしは本日、一足先にハロウィンを感じに出かけておりました。ハロウィンなんて二次創作の題材ぐらいにしか感じていなかったのですが、いざ楽しめる会場で楽しむと、それはもう楽しいものです。


さて。今週の「ラジドラ台本ワンライチャレンジby花屋敷」のお時間です。本日は、元のナンバリングに戻りたかったのですが、もうひとつ番外編を挟ませてください。来週、来週は正しくワンライチャレンジしますので!

このコラムは、本来は”花屋敷”というペンネームを使っている私、木村英が1時間でがんばってラジドラ台本書くぜ!というものです。より詳細な説明は第1作目で無駄に長く書いているので、気になる方はそちらを確認していただけると幸いです。

またいつもであればチャレンジするにあたり、縛りをつけていますが、今回の番外編は、1年以上前に書いた台本を公開したく存じます。

ヒトリゴッターさんのラジオをご視聴なさっている方はご存知かと思うのですが、我々放送文化部では、毎年度、新入部員ラジオというものを作成しております。
当然我々の年度も例外ではありません。作成いたしました。
ラジドラを。

我ながら歪みないです。

そして先日、1年越しにそのラジオの視聴会を行いましたので、引っ張り出してきました。がっつりラブコメでございます。15分尺ほどの台本です。

それではさっそく、どうぞ!


人物設定(当時のメモより)

『帰り道、重なるまであと、』

  • 穂乃(ほの):高2。かわいい。基本はポジティブ。佑斗のことが好き。
  • 佑斗(ゆうと):高2。やさしい。寛容。穂乃のことが好き。
  • 世利(せり):高2。友達、後輩大好き。さっぱりしてる。穂乃と佑斗にはやく付き合ってもらいたい。
  • 壮弥(そうや):高1。入部した部活で馴染めるか心配だったが杞憂だった。冷めてるわけではない。穂乃と佑斗にはやく付き合ってもらいたい。

穂乃「世利ちゃん………、今日も、聞いてくれますか」
世利「穂乃。今日は何をお求めだい、お嬢さん?」
穂乃「やさしい世利ちゃんをお願いします」
世利「最近ずっとそれだね、穂乃お嬢さん?」
穂乃「だってぇ~」
壮弥「穂乃先輩、佑斗先輩のこと、まだ悩んでたんですか」
世利「壮弥にも言われてる」
穂乃「だってだって~」
世利「はいはい、ちゃんと聞くから。今度はなにをしたいの?」
壮弥「前は、佑斗先輩に話しかけられるようになったんですよね」
穂乃「うん……。あのね、名前で呼べるようになりたいの」
世利「名前か。でも佑斗は穂乃のこと穂乃さんって呼んでるし、さらっと呼べばいいんじゃない?」
穂乃「本当に? 引かれたりしない?」
世利「ほんとほんと。呼んでみなよ今日」
穂乃「うぅ、こわいよ……」
世利「大丈夫だって」
佑斗「遅くなってごめん、みんな」
世利「お、佑斗来た」
穂乃「ホームルーム、お疲れさま」
壮弥「毎度長いですね」
佑斗「あはは、そうなんだよね……」
世利「じゃ、全員そろったし、部活始めるぞー」
穂・佑・壮「「「はーい」」」
壮弥「にしても、部員四人って少ないですよね」
穂乃「壮弥くんが入ってくれてよかったよ」
佑斗「うん。もうちょっと増えないかなぁ」
(間)
穂乃(モノローグ)「さりげなく名前呼べば大丈夫、さりげなく……」
世利「これ来週が締め切りなんだけど、間に合うかね」
佑斗「う~ん、もう一回集まった方がよさそう。でも俺、来週は結構予定入っちゃってるんだよなぁ」
穂乃(モノローグ)「さりげなく、佑斗くん、佑斗くん、ゆ、」
穂乃「佑斗くん!」
佑斗「わっ」
穂乃「あっ、ご、ごめんね、あの、」
佑斗「……。どうしたの? 穂乃さん」
穂乃「えっと、」
佑斗「うん」
穂乃「えっとね、明後日の土曜日に集まったら良いんじゃないかなと思って。土曜日なら朝からできるし、みんなですれば一日で終わると思うの」
佑斗「あぁ、なるほど」
穂乃「うん。その日は、ゆ、佑斗くん、空いてる……?」
佑斗「ちょっと確認してみるよ」
穂乃「うん」
世利「穂乃、呼べたじゃん」(こそこそ)
穂乃「でも、全然さりげなくできなかったよ!」(こそこそ)
世利「変じゃなかったから、安心して!」(こそこそ)
佑斗「土曜日は昼からなら参加できそうだよ」
穂乃「え、ほんと?」
佑斗「うん。午前中は難しいけど……、ごめんね」
穂乃「ううん! 大丈夫だよ。三人でがんばるね」
壮弥「任せてください」
世利「そうそう。よし、作業再開!」
(間)
佑斗「あ、穂乃さん、もう帰る時間じゃない?」
穂乃「え、もう? すごく集中しちゃってた」
世利「そうか、今日は塾か」
穂乃「うん、ごめんね、先に帰っちゃって」
佑斗「大丈夫、気にしないで」
壮弥「あ、佑斗先輩、送っていったらいいんじゃないんですか?」
佑・穂「「え!?」」
世利「いいじゃん。送ってもらいなよ、穂乃」
穂乃「え、えっ、いいよ! 悪いよ!」
佑斗「いや、穂乃さんがいいなら!」
穂乃「え!? ほらまだ外明るいし! 大丈夫だよ、ありがとう!」
佑斗「そ、そう?」
穂乃「うん、ありがとう、じゃあ帰るね、お先です」
佑斗「あ、うん、お疲れさま、穂乃さん」
世利「おつかれ、気をつけてな~」
壮弥「お疲れさまです」
佑・世・壮「「「……」」」
佑斗「壮弥くん!? なんてこと言うんだ!?」
壮弥「だって佑斗先輩、前言ってたじゃないですか、穂乃先輩を家まで送ってあげたいって」
佑斗「いやそれは、ほら、女の子一人で帰らせるのはさ!」
世利「そうだな、危ないな、わかるよ」
佑斗「でしょう?」
世利「うんうん。ところで佑斗、やっと名前で呼んでもらえてたね。どうだった?」
佑斗「あ、うん……、正直、嬉しかった……」
壮弥「ずっと悩んでましたもんね」
佑斗「うん、俺、何かしちゃったかなと思って……」
世利「ねぇ、穂乃を送るのなんですぐ諦めちゃったの?」
佑斗「穂乃さん、困ってる感じだったから」
世利「嫌がってはなかったよ?」
佑斗「……わかった。土曜は穂乃さん誘って一緒に帰る」
世利「お。いいぞ、その意気だ!」
壮弥「がんばってください」
佑斗「ありがとう。……じゃあ、もうちょっとやったら今日は帰ろうか」
世利「うん」
(間)
穂乃「世利ちゃん、あれどこにあったっけ?」
世利「んー? 白い棚の二番目の引き出しじゃなかった?」
壮弥「あ、それならここにありますよ。どうぞ」
穂乃「あ、ありがと~」
佑斗「お疲れさまでーす」
穂乃「佑斗くん! こんにちは」
佑斗「こんにちは。進捗はどんな感じ?」
世利「そこそこ順調だけど、まだかかりそう」
佑斗「了解。がんばろう」
穂乃「うん! がんばろう!」
(間)
世利「あとこれで……、……よし、完成!」
穂乃「やったー!」
佑斗「良い感じだね」
壮弥「もう外ちょっと暗くなってますね」
穂乃「わぁ、けっこうやったね~」
世利「あ、私今日、帰り寄るとこあるんだった」
穂乃「そうなの?」
世利「うん、だからごめん穂乃、一緒に帰れないや……」
穂乃「ううん、大丈夫だよ!」
佑斗「ほ、穂乃さん!」
穂乃「うん?」
佑斗「一緒に帰らない?」
穂乃「えっ?」
佑斗「その、今日はもう暗いし、一人で帰ると危ないよ」
穂乃「でも……」
世利「一緒に帰りなよ、穂乃。前は明るかったから良かったけどさ」
壮弥「俺は道が違うので……。佑斗先輩に任せます」
佑斗「どうかな」
穂乃「じゃあ、お願いします……」
佑斗「うん。一緒に帰ろう」
(間)
世利「忘れものないね? じゃあ鍵返してくるから、穂乃と佑斗は先に帰ってな。壮弥はついてこい」
壮弥「はいはーい」
穂乃「いつもありがとう、世利ちゃん」
世利「いいよ。ばいばい、お二人さん、また来週」
穂乃「ばいばーい」
佑斗「お疲れさまです」
世利「……佑斗、ちゃんと誘えてたね」
壮弥「ほんとですねぇ」
世利「いつ付き合うんだろうなぁ、穂乃と佑斗」
壮弥「穂乃先輩は今日良い感じじゃなかったですか?」
世利「緊張なくなってたね。佑斗は、普段は平気なのにアクション起こそうとするたびに緊張してんだよな」
壮弥「正直、今でも十分楽しそうではありますけどね」
世利「それはある」
世・壮「「……」」
世利「先長そうだなぁ……」
壮弥「そうですね……」
(間)
穂乃「世利ちゃん部活行こう! でもその前に話聞いて!」
世利「穂乃、どうしたそんな食い気味で」
穂乃「この前の土曜日に、私、佑斗くんに送ってもらったじゃん」
世利「そうね、どうだった?」
穂乃「えっ? そ、それは、えと、楽しかった、んだけど」
世利「よかったね」
穂乃「う、うん。じゃなくて!」
世利「はは、うん、どうした?」
穂乃「あのね、今度はね。私から、一緒に帰ろうって誘いたいなぁって思ってるんだけど、どうすればいいかな?」
世利「ほーん? 名前呼びはじめたときと同じだよ、普通にいきな」
穂乃「ほんと?」
世利「いつもそう言ってるでしょ」
穂乃「もうちょっとアドバイスちょうだい!」
世利「え~? 私はそれよりも、穂乃がいつ佑斗に告白するのかっていう方が気になるけど?」
穂乃「……」
世利「穂乃?」
穂乃「……たよ」
世利「え?」
穂乃「……付き合いはじめたよ、佑斗くんと」
世利「……え」
穂乃「佑斗くんから好きです、って……」
世利「いつ!?」
穂乃「土曜日の……帰りに……」
世利「土曜日の帰り!? 進展あったんだあの日!?」
穂乃「世利ちゃぁん……」
(間)
壮弥「……え」
佑斗「そこは流してくれよ壮弥くん……」
壮弥「いや全然流せないですよ、もう一回言ってもらっていいですか」
佑斗「いやその……、穂乃さんと付き合い始めたから、これからも一緒に帰りたいんだけど、どうやって言えばいいかな、って……」
壮弥「付き合い始めた……?」
佑斗「復唱しないで……」
壮弥「だって、え、いつからですか?」
佑斗「……土曜日の帰りに」
壮弥「佑斗先輩が穂乃先輩を誘うのにめちゃくちゃ緊張してたあの日……? どっちが告白したとか聞いていいですか?」
佑斗「……俺が、好きですって……」
壮弥「わー……」
佑斗「ねー、壮弥くん相談乗ってよ」
壮弥「いや、その前に衝撃がでかいですね」
世利「壮弥聞いてよ穂乃と佑斗が!」
穂乃「世利ちゃん!? 声が大きいよ!」
世利「付き合ったって!!」
穂乃「世利ちゃん! ……って、え」
世利「お」
壮弥「お疲れさまです、にぎやかですね、先輩たち」
穂乃「佑斗くん……」
佑斗「今日は……ホームルームはやく終わったんだ……」
世利「佑斗、やっと告白できたんだね!」
佑斗「やっとって……?」
世利「だって二人から相談受けてたからさ、この両片思いたちいつ付き合うのかなってずっと思ってたんだよ」
壮弥「焦れったかったですね」
穂・佑「「りょ、両片思い……?」」
穂乃「佑斗くんも世利ちゃんたちに相談してたの?」
佑斗「穂乃さんこそ」
世利「二人ともちょっとずつ進めていくんだもん。言ってしまおうと何度思ったか」
穂乃「その節はご迷惑を……」
世利「いいの、二人が無事ひっついてくれて良かった」
佑斗「壮弥くんもありがとう」
壮弥「いえいえ。ちょっと楽しかったです」
世利「あ、そうだ。穂乃、穂乃、今言っちゃえば?」(こそこそ)
穂乃「え、今誘うの? 急じゃない?」(こそこそ)
世利「急じゃない」(こそこそ)
壮弥「佑斗先輩、あれ言っちゃいましょう」(こそこそ)
佑斗「今?」(こそこそ)
壮弥「今です」(こそこそ)
穂乃「ねぇ、佑斗くん」
佑斗「あの、穂乃さん」
穂・佑「「今日一緒に帰りませんか! ……あ」」
穂乃「えへへ、かぶっちゃったね」
佑斗「あはは、そうだね」
壮弥「……幸せそうですね」
世利「甘すぎる……。はいはい、付き合いたてでほわほわしちゃうのはわかるけど、部活始めるよ!」
穂・佑・壮「「「はーい!」」」
佑斗「穂乃さん、今日だけじゃなくて、これからも一緒に帰ろう?」
穂乃「いいの? 私も帰りたい!」
佑斗「うん。俺も、一緒にいれたら嬉しいから」


といった台本でございました!

実際に作成したラジオドラマは、キャストの力が強すぎて、とっても最強のラジオドラマができました。視聴会でも楽しんでいただけて嬉しかったです。

実はですね、本日番外編を強行したのは理由がありまして。その視聴会で「続きはないのか」とありがたいことに言ってくださって、ちょろいもんですから調子に乗って「じゃあ……書くぅ?」となってるわけです。

なので来週は、穂乃と佑斗が付き合った後のお話を、1時間で書き上げようと思っています。テンプレ通りのワンライチャレンジとはなりませんが、1時間という制限時間は設けますのでお許しを。

それでは本日はこのへんで。もしこういう話を読んでみたいとか、もう少し説明してとか、いろいろお話したいこと、聞きたいことがありましたら、コメント欄に書いてくださったらうれしいです!

来週はハロウィン本番の前日ですね。


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