おはこんばんにちは! 放送班・制作班・広報班所属文学部3回生の木村英です。
夏すぎるほどに夏ですね。蝉っぽい鳴き声も聞こえてきたような気がして、とても気分は沈んでおります。夏というモチーフは季節の中で一番好きなんですが、現実では一番嫌いです。食堂の麺のメニューが冷やしばかりになるのも解せん。
さて。今週の「ラジドラ台本ワンライチャレンジby花屋敷」のお時間です。65です。スタイリッシュな数字ですよね。でも5で割ったら13になるのはちょっと野暮ったい感じがします。以下テンプレ。
このコラムは”花屋敷”というペンネームを使っている私、木村英が1時間でがんばってラジドラ台本書くぜ!というものです。より詳細な説明は第1作目で無駄に長く書いているので、気になる方はそちらを確認していただけると幸いです。
またチャレンジするにあたり、縛りをつけています。
①名前メーカー様:ここで「名字の珍しさ:やや珍しい」と「名前のオプション:全ての名前」を指定して出てきたお名前を、登場人物の1人として出します。
②お題ガチャ様『ひとこと台詞ガチャ』:ガチャ結果で出た台詞を途中で必ず使います。
今回は①名前:櫛田清雪(くしだきよゆき)、大蔵俐英(おくらりえい)、②「私だけはずーーっと味方でいてあげるからね」です。今日はかっこいいお名前が2つあったのでどちらも使います!そして台詞はかなり重ためのものを選んでみました。さてどうなるやら……。以下に載せる台本は1時間で制作したものです。誤字脱字誤用等あるかもしれませんが、お許しを。よ~い、スタート!
人物設定(執筆後作成)
- 櫛田清雪(くしだきよゆき):今日彼女に別れを告げられたばかりの男。
- 大蔵俐英(おくらりえい):今日彼女に別れを告げられたばかりの男を待つ男。
清雪「……はぁ~」
俐英「お、清雪。おかえり」
清雪「え。……俐英、帰ってなかったのか」
俐英「お前の席にカバン置きっぱだったから。一縷の望みにかけてみた」
清雪「俺の教室に来たことないじゃないか、なんで席知ってんだ」
俐英「清雪のこと見てるからね。で? どうだった、彼女ちゃんの『大事な話』ってのは」
清雪「……それは」
俐英「ま、清雪が一人で帰ってきたってことから大体察せられるけどね」
清雪「……まぁ、いい話ではなかったな」
俐英「お前ほどの男がフラれるなんて、可哀想な話だよ」
清雪「俐英は俺のことを過大評価してる」
俐英「そりゃするよ」
清雪「……。反応に困るなぁ」
俐英「困らせてんだよ」
清雪「傷心中なんだけど、俺」
俐英「どしたん? 話聞こか?」
清雪「下品な言葉使わない」
俐英「それは清雪が上品すぎる。……傷心中なんだ?」
清雪「うん。……うん、俺も自分で驚いているよ。かなしいと思えるほど、俺はあの子のことちゃんと好きだったんだな」
俐英「あっちから告られて、付き合ったんだっけ」
清雪「ああ。クラスメイトだったから知ってたし、そのまま付き合ったよ」
俐英「そのときはその子のこと好きだったの?」
清雪「別に。でも付き合ってからよく見るようにしたけど、いい子だったよ」
俐英「俺より?」
清雪「お前より」
俐英「それはめちゃくちゃいい子だね」
清雪「だから、俺もそれなりに大事にしたつもりだったんだけどなぁ。ダメだったらしい」
俐英「どんな言葉でフラれたの、教えてよ」
清雪「嫌だ」
俐英「……なんで」
清雪「そこまでお前に教える必要ないだろ?」
俐英「……え~?」
清雪「その顔と仕草、彼女……いや、元カノか。元カノにやられてたらいつも言うこと聞くようにしてたよ」
俐英「い~彼氏」
清雪「でもそんなにひどいおねだりされなかったからね。『クレープ買って』とか『もうちょっと一緒にいよ』とか、それぐらい」
俐英「……かわい~彼女だね」
清雪「うん、かわいかった。あれはただのクラスメイトには見せない顔だろうね」
俐英「……教室では、そんないちゃいちゃしてるところ見なかったのに」
清雪「俺たちどっちもオープンタイプじゃなかったからなぁ。……俺のクラスに来たがらないくせに、観察はしてんだな。席替えしたばかりの俺の席まで把握してるぐらいに」
俐英「……初めてお前のこと嫌いになってるかも」
清雪「嫌いになる要因あった?」
俐英「あった」
清雪「今の会話のどこに?」
俐英「教えたくない」
清雪「……仕返し?」
俐英「べっつに?」
清雪「ははっ、拗ねてんだ」
俐英「また嫌いになった」
清雪「ははっ! 素直でよろしい。なんか元気出たよ」
俐英「あっそ!」
清雪「元気出たし、帰るか。俐英と帰るの久しぶりだな」
俐英「お前に彼女がいたからね!」
清雪「うん。それも今日でいなくなったから」
俐英「新しい恋人は? 作る気ないの?」
清雪「告白されないと、ないかな」
俐英「ふーん、いい身分」
清雪「俐英……そんなに嫌だった? 思ったより拗ねてるな」
俐英「いいえ? 拗ねてませんけど?」
清雪「ごめんって。煽りすぎたよ」
俐英「帰るんだろ、さっさと来いよ!」
清雪「ごめんごめん、俐英がかわいい反応するからつい」
俐英「うるせぇなぁ」
清雪「な、なんでさっき俺のこと嫌いになったの」
俐英「教えねーって言ったろ!」
清雪「俺がフラれた台詞教えてあげるから」
俐英「うっ、いやっ、いい、もう知りたくない、いい」
清雪「俺、あの子にめちゃくちゃ優しくしてたつもりだけど、教室にいるとき全然あの子と目が合わなかったみたい」
俐英「なんっ、だからいいって」
清雪「あの子は俺のことよく見ててくれてたみたい。教室でいちゃつきたいわけじゃないけど、そういうちょっとしたことはしたかったんだって。付き合ってたときは教えてくれなかったけど、さっき最後にって教えてくれた」
俐英「なんの、話」
清雪「俺、俐英がいつ教室入ってきてくるのかって待ってたんだけど」
俐英「……っ、回りくどいの、嫌い」
清雪「さっきもそれが理由?」
俐英「さっきのはお前がいじめっこだったから!」
清雪「そういう俺は嫌い?」
俐英「……そういうとこ、知らなかった」
清雪「あんだけ俺のこと見ておいて?」
俐英「教室の中入ったことないもん」
清雪「俺、誰にでも優しいで通ってるよ」
俐英「だからフラれんだよ、わかりやすいな!」
清雪「なるほど、そういうことか」
俐英「ってか、お前いいご身分じゃね? フリーになったからってすぐに狙うような嫌なやつじゃないんだけど、俺!」
清雪「俐英からの気持ちだったから嬉しかったんだって今気づいたから、すぐ行動に移すのが吉かなと思って。お前もそのつもりだったんじゃないの?」
俐英「待ってたのは一緒に帰られるかなって思ってただけ!」
清雪「……俐英、けっこう健気なんだな」
俐英「そうだよ! 知ってくれてどうも! 傷心だったのウソじゃないの!?」
清雪「ウソじゃないよ、心変わりの激しい男ですまんな」
俐英「……わかった、わかったよ。じゃあそんなひどい男な清雪くんに言ってあげる」
清雪「なに?」
俐英「彼女のことちゃんと見てあげないひどい男の清雪くん。……それでも俺だけはずーーっと味方でいてあげるからね」
清雪「味方でいるだけ?」
俐英「今はな!」
チャレンジ成功にしましょう!
ちょっと最後の方、台詞使うの忘れててなんとかして組み込んだ感たっぷり出てますが、まぁ良しです。
この台詞を使いたくて書き進めてたつもりなんですが、使えそうなタイミングで、俐英くんが自分にストップかけたり清雪くんが意地悪し出したりしてなかなか入れられませんでした。俐英くんが重い子になる予定だったんですが、清雪くんの方がはるかに重い男みたいになってしまいました。こういうやつは絶対あとで恋人泣かすから許せないです。待たせた分ちゃんと幸せにしやがれ!
これは趣味の話ですが、なんだかとても懐かしい気持ちで書けました。地元って感じです。
それでは本日はこのへんで。もしこういう話を読んでみたいとか、もう少し説明してとか、いろいろお話したいこと、聞きたいことがありましたら、コメント欄に書いてくださったらうれしいです!
そういえばもう2023年も半分がすぎましたね~はえ~!
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