おはこんばんにちは! 放送班・制作班・広報班所属文学部2回生の木村英です。
これを書いている今の私はとても眠たいなぁと思っています。それと自分の声を聴き直さなくてはならない機会がちょこちょこあって、ん゛ん~~~!!!となりながら聴いております。自分のしゃべりを聴き直すのは大事だとわかっているのですが、この羞恥心は苦しいものですね……技術を磨かなければ……。
さて、こう思っている私はいつの私でしょう?
さて。今週の「ラジドラ台本ワンライチャレンジby花屋敷」のお時間です。第29作目。2も9もかっこいいけど、肉の日なんていわれてるのはちょっとかわいいですよね。以下テンプレ。
このコラムは”花屋敷”というペンネームを使っている私、木村英が1時間でがんばってラジドラ台本書くぜ!というものです。より詳細な説明は第1作目で無駄に長く書いているので、気になる方はそちらを確認していただけると幸いです。
またチャレンジするにあたり、縛りをつけています。
①キャラデザお題ガチャ様:登場人物のうち1人をガチャで出た性格・設定にします。
②お題ガチャ様『ひとこと台詞ガチャ』:ガチャ結果で出た台詞を途中で必ず使います。
今回は①性格・設定=ミステリアス・転校生、②「小学生か?」です。以下に載せる台本は1時間で制作したものです。ミステリアス転校生!転校生といえばミステリアスでなくっちゃね、そうだよね。誤字脱字誤用等あるかもしれませんが、お許しを。よ~い、スタート!
人物設定(執筆後作成)
- 近衛錦(このえにしき):なんだか綺麗な名前の男の子。ちょっと捻くれてるかもしれないけど、斜に構えているからこその冷静さと好奇心旺盛さがある。芽倉にとっては新鮮なクラスメート。
- 芽倉豊(めぐらゆたか):ミステリアス転校生。ミステリアス転校生といえば◯◯◯物(謎のネタバレ配慮)とかいう作者の短絡故に質問責めに遭う1ヶ月間をおくることになってしまった。かわいそうに。
近衛モノローグ「俺たちのクラスには転校生がいる。転校生の名前は芽倉豊」
近衛モノローグ「俺たちの学校は、田舎の外に出ないまま入ったような地元の奴等ばかりなので、都会から来た芽倉に、いつまで経っても興味津々だった」
芽倉「都会はひとが多いだけだよ、みんな干渉し合わないから、あんまり楽しい話はできないな」
近衛モノローグ「……というのが、芽倉のもっぱらの返答なんだけど」
近衛モノローグ「俺はというと、一度だけ、質問をしたことがある」
近衛「芽倉」
芽倉「ん、なに?」
近衛「俺の名前、わかる?」
芽倉「……」
近衛「フルネームで」
芽倉「……がんばって覚えようとしてるとこなんだけどね」
近衛「そっか。そうだよな。俺、近衛錦。変な質問して悪かったな。改めてよろしく、芽倉豊」
芽倉「近衛、錦……、うん、今度こそちゃんと覚えるよ。よろしくね」
近衛「おう」
近衛モノローグ「これだけである」
近衛モノローグ「……意地の悪い質問をしただけだと思われそうだが、俺だって単純な好奇心に沿って質問しただけだ。ほかのクラスメイトと同じように」
近衛モノローグ「おそらく、俺の名前を覚えていないのは、俺がまったく質問をしないからだろうとも思っているし」
近衛モノローグ「ただ、単純に、『あぁ、覚えていないんだな』と思っただけだった」
近衛モノローグ「そんな俺が、芽倉の秘密を知ったのは、芽倉が転校してきてちょうど1ヶ月が経った頃、それでもまだ芽倉が転校生と呼ばれている頃だった。放課後、珍しく1人残っていた芽倉に俺が話しかけた」
近衛「……あれ、芽倉、珍しいな。お前が1人でいるなんて」
芽倉「あ、……待って、もう少しで出てくるから」
近衛「は?」
芽倉「えーっと……、あっ、錦! 近衛錦くんだよね?」
近衛「……あー、今度は忘れないでくれたんだ。合ってるよ。でもそんなやっとのことで思い出したみたいに言ってほしくなかったかもな」
芽倉「え、……あはは、ごめん。意外とわがまま言うんだね」
近衛「わがまま? ……お前、結構いい性格してんな」
芽倉「してないよ。……いや今のはしてたかも。ちょっと疲れちゃってね」
近衛「なんで? 質問責めが止まないから?」
芽倉「んーまぁ、そう、だね。しばらく神経すり減らしてて」
近衛「なんだよ、お前実はめちゃくちゃ口悪いとかあんのか?」
芽倉「ないよ。どこからどう見ても爽やかな人間だろ?」
近衛「いやいい性格しすぎだろ。俺はあんまりお前に話しかけてないけど、みんなは知ってるのか?」
芽倉「さぁ、わかんない。僕の話を聞いてくれた試しはないから」
近衛「……へぇ」
芽倉「……ね、近衛くん。ちょっといくつか質問してもいい?」
近衛「お、いいぞ。ちょうど暇だし」
芽倉「あ、じゃあそれから聞いていこうかな。どうして今日は暇なの? いつもは放課後残ってなんかいないだろ?」
近衛「残らないなぁ。今日は家の手伝いをする必要がないんだよ。でもそうすると家に居るのもつまんねぇし、面白いことを探して残ってた」
芽倉「面白いことは何かあった?」
近衛「今からありそうな感じ」
芽倉「そう。家の手伝いって言ったけど、何をしてるの?」
近衛「大体弟妹の世話だな。ふたごなんだよ、かわいいぞ?」
芽倉「ふたごの弟さんと妹さん? 写真とかないの、見たい」
近衛「写真はないんだよな。母さんがカメラ嫌いで、写真撮らせてくれねぇ」
芽倉「あ、そうなの。どうして?」
近衛「母さんがカメラ嫌いの理由? 昔おばあちゃんに言われた『写真を撮ると魂をとられる』ってのを信じてるらしい」
芽倉「本当にいるんだね、そういうひと」
近衛「おん。どうやら、おばあちゃんの言うことを無視して入院してるおばあちゃんの写真を撮ったら、数時間後におばあちゃんがぽっくり逝っちまったらしい」
芽倉「……トラウマじゃん」
近衛「そうなんだろうな」
芽倉「今日は暇って、弟くん妹ちゃんの世話をしなくていいからって言ってたけど、どうしてなの?」
近衛「急にめちゃくちゃ聞いてくるなお前……。今日は母さんが病院に連れて行ってんだよ。ちょっと風邪っぽかったから」
芽倉「あら。風邪引いてないといいね」
近衛「そうだな」
芽倉「じゃあ、ここからは近衛くんの話聞こうかな」
近衛「質問っていくつかじゃねぇの?」
芽倉「暇してるなら付き合ってよ。近衛くんと話せる機会もそうそうないし」
近衛「なぜなぜ期の子どもかよ……」
芽倉「近衛くん、好きな食べ物は?」
近衛「ハンバーグ」
芽倉「え、かわい。じゃあそうだな、好きな教科は?」
近衛「社会」
芽倉「歴史好き?」
近衛「地理が好き」
芽倉「そうなんだ。好きな色は?」
近衛「何色だと思う?」
芽倉「え~? んー黒」
近衛「なんで?」
芽倉「無難なの好きそう」
近衛「悪口じゃないかそれ?」
芽倉「シックなの好きそう」
近衛「それならいいか」
芽倉「じゃあね、近衛くんの好きな……何聞こうかな」
近衛「好きなもんばっか聞くんだな」
芽倉「え? あ、じゃあ、好きな子いる?」
近衛「さっきから質問レベル小学生か?」
芽倉「……ごめんね。近衛くんみたいな人、これまで会わなかったからさ」
近衛「言っても転校前は普通だったろ」
芽倉「んー……僕の普通はとっくの昔に壊されたからなぁ……」
近衛「は? なんて?」
芽倉「……ううん、なんでもないよ」
近衛「? 変な奴」
芽倉「ね、また放課後残ってよ。もちろん暇なときだけでいいからさ」
近衛「……いいけど。なんで」
芽倉「次も会いたいから、かな」
近衛「明日も会えるだろ」
芽倉「……僕に明日は来ないよ、まだ」
近衛「は?」
芽倉「……僕ね、この1ヶ月間を、ずっと繰り返してるんだ」
近衛「……は?」
芽倉「はは、びっくりするよね。どうせ明日でリセットだし、もういいかなって思って言っちゃったけど、大丈夫かなぁ」
近衛「……お前、ちょっと、そんなに変人キャラにならなくてもいいんじゃないか?」
芽倉「僕ね、近衛くん」
近衛「お、おい、続けるなよ話……」
芽倉「僕地理苦手なんだ」
近衛「何の話だよ」
芽倉「まぁ歴史も苦手なんだけど。暗記科目全部苦手」
近衛「……それが?」
芽倉「……人の名前覚えるなんて、本当に苦手」
近衛「……俺の名前も、最初覚えてなかったもんな。でもあれは仕方ないぜ。自己紹介のときに1回言ったきりだったし、人に何回も呼ばれるような人気者でもないし」
芽倉「でも僕、みんなの名前は覚えたよ。近衛くん以外は、全員」
近衛「……いっぱい話しかけられたからじゃね?」
芽倉「僕に質問するときにわざわざみんな名乗ったりしないさ」
近衛「……なんか、ざわざわするから、そういう言い方やめてくんない?」
芽倉「また次も会おう。もうすぐ、何か変わりそうだから」
近衛「……芽倉、」
芽倉「じゃあね、近衛くん。また明日」
チャレンジ成功かな、うん、まぁ、そういうことにしておこう!
前回に引き続きよくわからないお話になってしまいましたが……多分よく分からなくなった理由は、語り手がそのままキーパーソンになってしまったことにあると思うんですよね……でも私にはもう一人を動かす余裕がなかった。残念。
近衛くんの転校生に対して「俺の名前(しかもフルネーム)覚えてる?」とかいうくそ捻くれ質問ムーブがお気に入り。そのせいでそれ以降がぐだぐだになったけど。それでもお気に入り。
ひさしぶりの男2人台本でしたね。
それでは本日はこのへんで。もしこういう話を読んでみたいとか、もう少し説明してとか、いろいろお話したいこと、聞きたいことがありましたら、コメント欄に書いてくださったらうれしいです!
夏休みもあと1ヶ月しかないね~~~~。
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