ラジドラ台本ワンライチャレンジby花屋敷 第27作目

おはこんばんにちは! 放送班・制作班・広報班所属文学部2回生の木村英です。

最近日曜日にバイトが入ることがあるので、日曜更新なのに土曜日に書くようになっています。事前に書いておくのはいいことだとは思うんですが、なんだかなーという思いです。でも書きたいので書きます。

……うっすいなぁ。


さて。今週の「ラジドラ台本ワンライチャレンジby花屋敷」のお時間です。第27作目。3が3個で27。以下テンプレ。

このコラムは”花屋敷”というペンネームを使っている私、木村英が1時間でがんばってラジドラ台本書くぜ!というものです。より詳細な説明は第1作目で無駄に長く書いているので、気になる方はそちらを確認していただけると幸いです。

またチャレンジするにあたり、縛りをつけています。

キャラデザお題ガチャ様:登場人物のうち1人をガチャで出た性格・設定にします。

②お題ガチャ様『ひとこと台詞ガチャ』:ガチャ結果で出た台詞を途中で必ず使います。

今回は①性格・設定=ナルシスト・父親が学園の理事長、②「この言葉、覚えておいて」です。なんかすごい親和性あるなぁ。以下に載せる台本は1時間で制作したものです。誤字脱字誤用等あるかもしれませんが、お許しを。よ~い、スタート!


人物設定(執筆後作成)

  • 統磨(とうま):ナルシストで父親が学園長。アイドル志望の子。天才で、無垢。
  • マネージャー(まねーじゃー):統磨のマネージャーだが、他にもアイドル志望の子を抱えている。統磨は百年にひとりじゃ過ぎない才能を持っていると思っている。
  • 学園長(がくえんちょう):統磨の父。学園長と理事長って違うんだろうなと思いながら学園長の方が言いやすいから学園長にした。

統磨「アイドルオーディション?」
マネ「そうなんです。統磨さんに、ぜひ受けてほしいって」
統磨「どうして僕が?」
マネ「統磨さん、アイドル志望でしょう?」
統磨「マネくん、はぐらかさないでくれ。アイドル志望のやつならこの学園にごまんといる。そのなかで、どうして俺だけに来ているのかって聞いているんだ」
マネ「統磨さんだけではないですよ」
統磨「は?」
マネ「……まぁ、一番の目当ては統磨さんですよ」
統磨「なるほどな。それならいいが」
マネ「オーディション受けないんです?」
統磨「いくつか質問がある。そもそもどういうオーディションなんだ? 何を目的にしているんだ」
マネ「事務所所属のシード権を勝ち取ることが目的ですね」
統磨「シード権だと? それだけなのか? 所属決定ではないのか」
マネ「さすがにそこまでではないですね」
統磨「……そんなもの受ける必要があるのか?」
マネ「事務所なんてそうそう入ることができるわけではないですからね。シード権を獲得すると、入所の関門が最終オーディションのみになるそうですよ」
統磨「俺の事務所入りはすでに決まっているようなものだろう」
マネ「と、いいますと?」
統磨「父が俺の事務所入りを強く願ってくれているだろう。俺はその期待を裏切るつもりはないぞ」
マネ「学園長は息子に対して、目の中に入れても痛くないを地で行くタイプですからね……」
統磨「そもそもこの学園自体が養成所みたいなものだろう。他の事務所のオーディションを受ける必要性はあるのか」
マネ「……大変言いづらいことなのですが」
統磨「なんだ」
マネ「……先方の事務所は、うちより大きいんです」
統磨「……なに?」
マネ「ほら、知りませんか。それアイとかハニダるとか」
統磨「そういう名前の番組が存在することは知っている」
マネ「それぞれIce ManとHoney&Darlingの冠番組なんですが、この2組が最近流行ってるアイドルなんですよ」
統磨「なるほど、つまり、今オーディションを寄越してきている事務所、それらを抱えている事務所ということか?」
マネ「察しが早くてなにより。歌も若者に受けて、冠番組もしっかりとってくる。うちの事務所および学園は音楽業界にはそこそこ名を馳せていますが、テレビ業界にはまだまだ力及ばずです」
統磨「あんまり言うな言うな。……そのオーディション、ぜひ受けさせていただこう」
マネ「おっ。よく決意してくれました」
統磨「お前の言いたいことはよくわかった。俺にもっと大きなステージで戦えと言っているのだろう」
マネ「……その通りです」
統磨「そうだろうそうだろう、なんせ、」
マネ「そうですね、」
統磨「俺はかっこいいからな! 顔が良いのはもちろんのこと、ルックスも細すぎず筋肉質すぎないというちょうどよく均整の取れている。ダンスもピカイチにうまく、声も甘いのに甘すぎないから受け入れられやすい。歌唱力も抜群で、大胆さと繊細さが絶妙に混じり合って聞き応えがある。完璧主義だがユーモアを理解することもできる。音楽に関する造詣が深いだけでなく、雑学もネタに困らないほどは頭に入れている。冗談だって言えるからバラエティでもクイズ番組でも音楽番組でもなんでもできるな。ふむ、言えば言うほど俺を選ぶ理由しか出てこないな!」
マネ「……そうですね」
統磨「大手事務所入りのシード権? 朝飯前と言わざるを得ないな」
マネ「…………そうですね」
統磨「よし、そうと決まれば、オーディションの詳細情報を教えてくれ。俺は魅力溢れた人間で今世界で最も最高のアイドルに近い存在だが、準備は怠らない。日々の研究と鍛錬が俺を創るのだ」
マネ「統磨さん」
統磨「なんだ」
マネ「このオーディションを通して、世界を知りましょう」
統磨「……ふ、なんだ。もしや、井の中の蛙だとでも言いたいのか?」
マネ「まさか。でも、この言葉、覚えておいてくださいね」
統磨「お前のマネージャーとしての腕は信じている。心に留めておいてやろう」
マネ「はい、ぜひ」

学園長「……そうか、統磨はオーディションを受けると言ってくれたか」
マネ「はい」
学園長「私は、統磨を、それこそ目に入れても痛くないと本当に思うほどにかわいがってきたが、それ故に少々閉じ込めすぎていたからな……。よその事務所に向かわせるのは癪だが、あいつが成長するためだ。存分に利用してくれれば嬉しい」
マネ「そうですね」
学園長「統磨を、頼んだぞ。あいつは、傷ついてしまうかもしれぬ。私の用意してきた道しか通ったことがないからな」
マネ「もちろんです、学園長。統磨さんはたしかに自尊心が高い。一方で、近年稀に見るほど驕らない人物です。彼はきっと、いや絶対大物になる。だからこそ……」
学園長「そうだ。よくわかってくれているな。統磨は完璧だ、よく育ってくれた。今世界で最も最高のアイドルに近い男だ。だが、とても優しく、それ故に……」
マネ「ええ、彼は、――自分と同じくらい才能に満ち満ちた存在が居ると、信じている」
学園長「統磨はこれまで、何度も一番をとってきた。そのジャンルは多岐にわたる。だが、どのジャンルにおいても、統磨は、自分と同じくらいに、自分以上にすごいやつがこの世にいると信じている。自分のことを完璧だと自称しながらも、そしてそのことを他者からも認められているとしても、まだこの世界は広いと、一途に信じることができている」
マネ「本当に希有な存在だと思います。あのようなアイドル志望の子は、いずれ自滅することが多い。高めすぎた自尊心が故に。あるいは、井の中の蛙にすぎなかったということを知るが故に。ですが、彼は、統磨さんは、正真正銘の天才で、そのことにあぐらをかかない。……大事にします、彼のことを」
学園長「あぁ、もう一度言おう。統磨を、頼んだ。いずれ気づくなら、早いほうが良い。あいつこそが、トップで、他のものはあいつ以下なのだと」
マネ「それでも耐えうる精神力が、統磨さんにあると、学園長が見込んだからですものね」
学園長「あぁ。統磨なら、容易にオーディションを合格するだろう。我々の本番はその後だ」
マネ「彼が傷つかぬように、アフターケアを充分に」
学園長「あぁ。守ってやってくれ」


チャレンジ成功といえるでしょう!

ナルシストで親が権力を持った人、となると、いけ好かねぇキャラのことが多いですが、今回は、ぱっと見だけだといけ好かねぇけど、ちゃんと知ればいけ好かなくないキャラを書いてみました。きっと本当に優しいと思います。人にアドバイスを求められたらちゃんと教えるし、ご飯だって一緒に食べてくれると思います。

ちなみに、どうでもいい情報ですが。私は「アイドル」という言葉に、かなり強く高い理想を持っています。こわいと思うので、特別人に言ったりしませんが。

それでは本日はこのへんで。もしこういう話を読んでみたいとか、もう少し説明してとか、いろいろお話したいこと、聞きたいことがありましたら、コメント欄に書いてくださったらうれしいです!

冒頭のうっすいオープニングトークのようなコメントのところに何も書くことがありません。


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