ラジドラ台本ワンライチャレンジby花屋敷 第6作目

おはこんばんは! 放送班・制作班・広報班所属文学部1回生の木村英です。

ここに書くことがもう思いつきません。1時間で3000字書けるなら、ほかに趣味で書いてる未完結の話もつづき書けるだろと、常に思っています。書かねば……書かねば……。


さて、今週の「ラジドラ台本ワンライチャレンジby花屋敷」のお時間です。第6作目です。頑張ろうと思って毎週投稿にしたものの、なんか「やり過ぎじゃないか?」という疑念に駆られています。まぁ頑張っててダメなことはないでしょう、と自分を納得させておいて。以下テンプレ。

このコラムは”花屋敷”というペンネームを使っている私、木村英が1時間でがんばってラジドラ台本書くぜ!というものです。より詳細な説明は第1作目で無駄に長く書いているので、気になる方はそちらを確認していただけると幸いです。

またチャレンジするにあたり、2つの外部サイトを使って台詞の縛りをつけています。

①診断メーカー様『こんなお話いかがですか』:診断結果で出た始めと終わりの一文を必ず使います。

②お題ガチャ様『ひとこと台詞ガチャ』:ガチャ結果で出た台詞を途中で必ず使います。

今回は①「花なんか別に好きじゃなかった」で始まり「何か言いたかったけれど、言葉がうまく出なかった」で終わる。「なんで怒ってるの?」です。今日こそ女の子たちのお話書くんだ!以下に載せる台本は1時間で制作したものです。誤字脱字誤用等あるかもしれませんが、お許しを。よ~い、スタート!


人物設定(台本執筆後)

  • 渋山凜可子(しぶやまりかこ):大学生の女の子。お花が好きじゃない。でも別に男の子になりたいわけじゃないし男の子が好きそうなものが好きというわけでもない。普通の女の子。
  • 林藤菜乃羽(りんどうなのは):大学生の女の子。勝手に「自分の花壇」として、大学の敷地内の雑草が生い茂るところの領有を主張している。ちょっと変わっているかもしれないけど、普通の女の子。お花は何でも綺麗だねぇ。

凜可子モノローグ「花なんか別に好きじゃなかった
凜可子モノローグ「母親にはもっと女の子らしくしなさいと言われる子ども時代だった」
凜可子モノローグ「花みたいに、かわいいと言われるものを好きになるのが女の子だって」
凜可子モノローグ「大学生になって、一人暮らしを始めてやっと、その煩わしさから解放された」
凜可子モノローグ「花なんて媚びたようなもの、何が言いんだって思ってた」

(大学)
菜乃羽「こんにちは!」
凜可子「……」
菜乃羽「……あれ? こんにちは!」
凜可子「……、……え、あ、私?」
菜乃羽「そう! あ、イヤホンしてたんだね」
凜可子「あぁ、まぁ……。えっと、なんですか?」
菜乃羽「あなた、いつもここでお昼ご飯食べてるよね」
凜可子「え。……まぁ、そうですけど……」
菜乃羽「? っあ、ストーカーとかじゃないよ! ほんとだよ!」
凜可子「……」
菜乃羽「あああえっと、あのね、私、向こうの花壇のお世話をしているの!」
凜可子「……はぁ」
菜乃羽「えっとね、いつもこの時間でね、だからその、こんなとこあんまり人来ないし、だから覚えちゃっただけでね!」
凜可子「……」
菜乃羽「ほんとなの! 怪しいものじゃありません!」
凜可子「……ふっ」
菜乃羽「ぅえっ!?」
凜可子「ふふっ、……慌てすぎ」
菜乃羽「あ、えっと、だって」
凜可子「めちゃくちゃ怪しいけど、怖い人じゃないのはわかるよ」
菜乃羽「……あ、ほんと? じゃあ、名前! 自己紹介します! 私、林藤菜乃羽! あそこのお花を勝手にお世話してます」
凜可子「あ、えっと……。……渋山、凜可子。1回生」
菜乃羽「! 同い年だ! よろしくね、凜可子ちゃん」
凜可子「え……まぁ、……うん。……勝手にしてんだ?」
菜乃羽「お花のお世話? うん」
凜可子「へぇ。ちょっと変わってるって言われない?」
菜乃羽「うん? ん~気にしてない!」
凜可子「……花、好きなの」
菜乃羽「うん、好き! あ、でも詳しくはないんだよね。期待しないでね?」
凜可子「しないよ、興味も無いし」
菜乃羽「そうなの? でもでも、あそこの花壇綺麗じゃない? 今ちょうど元気いっぱいに咲いてるの」
凜可子「わかんない」
菜乃羽「もしかして見えない? もっと近くで見てみる?」
凜可子「いいよ、別に」
菜乃羽「え~、きっと近くで見たらかわいいって思うよ、ほらちょっと見るだけだから!」
凜可子「いいって言ってんでしょ!」
菜乃羽「……」
凜可子「……あ、……っ、ごめん」
菜乃羽「……? なんで怒ってるの?
凜可子「え、」
菜乃羽「……あ、無理矢理過ぎた? だから怒ってるの? それだけ?」
凜可子「は……」
菜乃羽「興味ないってだけじゃない気がする。他の人みたいにあしらえばいいだけだし」
凜可子「……その」
菜乃羽「うん」
凜可子「……」
菜乃羽「……、って、突っ込んで訊いちゃったけど、話したくないことだったらいいよ?」
凜可子「っ、え」
菜乃羽「見ず知らずの方が、いっそ話しやすいかなって思って……でもそうとも限らないもんね」
凜可子「……、花、好きなんでしょ」
菜乃羽「好きだよ」
凜可子「……いいね」
菜乃羽「え?」
凜可子「花柄とかも好きなの。花モチーフとか」
菜乃羽「うん、好きだよ?」
凜可子「花のどこがいいの」
菜乃羽「え」
凜可子「女の子はみんな花が好きなんだよね。さっき、あんたのこと『変わってる』なんて言っちゃったけど、ぜんぜん普通だね」
菜乃羽「……」
凜可子「かわいいものとかちっちゃいものとか……そういうの好きになるよね、女の子って」
菜乃羽「まぁそうかもね」
凜可子「……別に、何が好きでもよくない? 私が好きならさ」
菜乃羽「良いと思うよ?」
凜可子「でも女なんだから、花は好きじゃないといけないんだって」
菜乃羽「えぇ? 誰が言ってたの?」
凜可子「お母さん」
菜乃羽「ありゃま。凜可子ちゃん、今一人暮らし?」
凜可子「そう」
菜乃羽「ってことは、実家では散々言われてたってことだ」
凜可子「わかる?」
菜乃羽「そうしかないでしょ。なるほどねぇ」
凜可子「花好きなあんたは、いいね。そういうどうでもいいことで悩まなくて」
菜乃羽「どうでもいいことって……。うぅん、まぁ、ね」
凜可子「……ごめん、いきなり変なこと言ったの、私の方になっちゃった」
菜乃羽「え! いいよぉ、ここまでいっぱいお話ししてくれたの凜可子ちゃんが初めてだし。ここあんまり人通らないし、めずらしく通った人に花壇見てほしくて話しかけても逃げられるし。優しいね、凜可子ちゃん」
凜可子「別に……」
菜乃羽「……あのね」
凜可子「?」
菜乃羽「私がね、お花好きなのはね。綺麗だからとか、かわいいからとかじゃなくて、そこも好きだけど、そうじゃなくてね」
凜可子「……聞くからゆっくり話したら?」
菜乃羽「あっ、ごめん、えっと……。すう、はぁ、えっとね」
凜可子「うん」
菜乃羽「お花って、どこでも咲くわけじゃないじゃん。ちゃんとお世話して、水やりとか、栄養とか考えないといけないんだけど」
凜可子「……うん」
菜乃羽「でもね、雑草は違うの」
凜可子「……うん?」
菜乃羽「お花屋さんで売ってるお花も好きだよ? だけどね、なにも手をつけてなくても勝手に地面から出てきて、たくましく育って、そうして季節も誰の目も気にせず元気いっぱいにお花を咲かせる雑草がね、私は大好きなの」
凜可子「……でも、さっき、世話してるって」
菜乃羽「ポイ捨てが多いの。缶とかたばことか。あと日陰になりやすいから日向をつくったりするの」
凜可子「そういうの、世話って言うの?」
菜乃羽「私の花壇だから! お世話だよ!」
凜可子「私のってのも、勝手にでしょ?」
菜乃羽「未開拓のとこは手をつけ始めた人のものでしょ!?」
凜可子「……ふっ、暴論だな」
菜乃羽「……、ね、ちょっとだけ見ない?」
凜可子「……別に、いいけど」
菜乃羽「お花って、どれも綺麗なんだよ」
凜可子「どういうこと?」
菜乃羽「花束に包まれてるものとか、花瓶に挿してあるものとか、鉢植えに植わってるものだけじゃなくってこと」
凜可子「……だから?」
菜乃羽「だから綺麗って思わなくていいんだよ。好きにならなくてもいいんだよ。お花はそういうものじゃないの」
凜可子「そう……なの?」
菜乃羽「そう! お花は女の子っぽいって、たしかに言われるかもしれないけど、そもそもそういうものじゃない! って私は思う! ほらこっちだよ!」
凜可子「わっ! 引っ張らないで、行くから」
菜乃羽「自然のものなんだから、自然にある、景色の1つなんだから。そんなに好きとか嫌いとか意識しないで。見るだけでいいんだよ。……ほら」
凜可子「わ……」
菜乃羽「……ふふ、適当にあっちこっちに咲いてるでしょ? こんなのたぶん、女の子がかわいいって言うお花じゃないんだと思う。でも、これがよくない?」
凜可子「……うん。……まぁ、その、……」
菜乃羽「元気って感じでしょ。雑草いっぱい! 自然!」
凜可子「そう、だね」
菜乃羽「お花好きじゃなくて大丈夫だよ、ぜったい! でも、見てたらなんかいい気分になってくるでしょ。そう思ってくれると、なんだか嬉しいかも」
凜可子「……菜乃羽、さん」
菜乃羽「うん?」
凜可子「……ごめん」
菜乃羽「なにが? あ、私には謝ることなにもないよ?」
凜可子「それは、違う。……何か言いたいけど、言葉がうまく出ないや


まぁまぁまぁチャレンジ成功なんじゃないですか?ちゃんと完結しているという意味でも、話の内容という意味でも。これなら、まぁいいでしょう。

「好きじゃなかった」という導入から始まるお話はたいてい最後好きになって終わると、個人的には思っています。嫌いなチャラい男の子のことは好きになるし、苦手だったギャルみたいな女の子のことはいいなと思えるし。でも、好きじゃないものはべつに好きじゃないままでいいとも思います。好き=快いと思えるものが増えるというのも、生きやすくなったり生きるのがより楽しくなったりしそうで、もちろんいいと思いますけどね。そんな感じのあれこれを思いながら書きました。お花ってなんでも綺麗だよなぁ。

それにしても、最後の台詞の後に、もう一言二言付け足したい欲がすごい……。勝手に縛りをつけているせいなんですけども。でもこのコラムを続けられているのはこの縛りのおかげな気がします。りかこちゃんとなのはちゃんはこれからどうなるんでしょうね?

それでは本日はこのへんで。もしこういう話を読んでみたいとか、もう少し説明してとか、いろいろお話したいこと、聞きたいことがありましたら、コメント欄に書いてくださったらうれしいです!

また来週、お目にかかりましょう。いつも会いに来てくださる奇特な方がいらっしゃいましたら、感謝申し上げます。ありがとうございます💐


バックナンバーはこちら → 第1作目第2作目第3作目第4作目第5作目


NEXT → 第7作目