おはこんにちばんは! 放送班・制作班・広報班所属文学部2回生の木村英です。
そんなにバリエーション豊かな日々を過ごしていないので、毎週このコラムを書いててもここに書く内容がそうそうありません。こうなると、毎週生放送をしてくれる推し(ひとによっては毎日!)がいろんな楽しいお話をしてくれることに尊敬を覚えます。また、私はどうやら思い出を記憶にとどめておくことが苦手なようでして。その瞬間瞬間に消化してしまって、ふっと記憶から消えてしまうようです……。刹那的に生きてしまっています、すこしかなしい。
さて、そんな話はともかく。今週の「ラジドラ台本ワンライチャレンジby花屋敷」のお時間です。第17作目でございます。17はとても微妙な数だなぁと感じます。素数にしても、なんとも微妙な感じ。あんまり目にしない感じ。以下テンプレ。
このコラムは”花屋敷”というペンネームを使っている私、木村英が1時間でがんばってラジドラ台本書くぜ!というものです。より詳細な説明は第1作目で無駄に長く書いているので、気になる方はそちらを確認していただけると幸いです。
またチャレンジするにあたり、2つの外部サイトを使って縛りをつけます。
①診断メーカー様『2人の性格と関係で創作お題』:診断結果で出た性格と関係性の2人組を題材にします。
②お題ガチャ様『ひとこと台詞ガチャ』:ガチャ結果で出た台詞を途中で必ず使います。
今回は①気が弱そうな人と頑張り屋な人で店員と客をお題に創作。②「悪いとは言ってないだろ」です。これは店員=頑張り屋な人、客=気が弱そうな人にするのが自然か……? 以下に載せる台本は1時間で制作したものです。誤字脱字誤用等あるかもしれませんが、お許しを。よ~い、スタート!
人物設定(執筆後作成)
- 兼森(かねもり):頑張り屋な女性。司書。休日の楽しみはコンビニスイーツをいっぱい買って、美味しい紅茶と一緒に楽しむこと。
- 烏川(うかわ):気が弱そうな男性。整体師。休日の楽しみは図書館のいちばん隅の誰にも見つけられにくいような所に座って本を読み続けること。
兼森「え、男性の方なんですか……?」
烏川「……そ、そう思いますよね……すみません……俺が担当で……」
兼森「えっ! あ、すみません! 失礼なことを……」
烏川「いえ……みなさんそうおっしゃるんです……だからお客さまがお気になさることはないです……」
兼森「で、でも……あの、お願いします」
烏川「あぁ……帰らないでいてくださるんですか……? ありがとうございます」
兼森「施術者の希望を書かなかったのは私なので……」
烏川「も、もっと、アンケート用紙のなかで目立つとこに書いた方が良いですかね、やっぱり」
兼森「え、どうでしょう……見つけられないわけじゃなかったから大丈夫だと思いますが……」
烏川「ここ、住宅街に設けたからか女性のお客さまが多くいらっしゃって……結構女性の施術者を希望されて、お客さまが偏っちゃうから……」
兼森「あ、そういう理由なんですね」
烏川「っひ、ごめんなさい……」
兼森「あ、いや! 悪いとは言ってないですよ! ほ、ほら、始めましょ?」
烏川「あぁ……そうですね……それではジャケットだけ脱いでいただけますか。お預かりします、あちらのハンガーに掛けておきますね」
兼森「ありがとうございます。お願いしますね?」
烏川「えぇ、……あの、絶対変なところに触れたりいたしませんから、安心してくださいね」
兼森「もちろんです。心配していないですよ」
烏川「……、……ありがとうございます。……それでは、えっと、兼森さまは、最近腰痛がひどいからよくしてほしいと、骨盤矯正をしてほしい、とのことでしたね」
兼森「あ、はい」
烏川「差し支えなければで構わないのですが、兼森さまはお仕事をなされているのですか?」
兼森「はい! 働いていますよ。図書館なんです」
烏川「あぁ……それで、腰痛」
兼森「あ、わかります?」
烏川「えぇ、俺もよく図書館に行きますよ。配架作業とかきっと大変なんだろうなぁと思っています。……俺なんかが勝手に妄想しているだけですが……」
兼森「ふふ、妄想なんて。その通りなんですよ。意外と図書館業務って力仕事多いんですよね~男手は少ないし」
烏川「なるほど……整体と反対ですね」
兼森「そうなんですか?」
烏川「えぇ、整体院にいらっしゃる方は女性がやはり多いんです。でも整体師は男性が多くて。身体を触ることだから、同性の整体師を望む気持ちは重々承知しているんですが、どうしても……本当に申し訳ないのですが……俺が男で……」
兼森「え、えぇ? 烏川さんの性別は誰も責められませんよ……!」
烏川「……え、なんで俺なんかの名前を……」
兼森「え、だって名札ついてるから……」
烏川「…………あぁ、そうでしたね……すみません、すみません、お気に障りましたよね……?」
兼森「大丈夫ですって! そんなにたくさん謝らないでください!」
烏川「そうですよね、こんなに鬱屈とした応対嫌になりますよね……すみません……」
兼森「~っ、もう! 烏川さん!」
烏川「は、はいっ。……あの、兼森さま、前を向いていただけませんか?」
兼森「今はいったん休憩です。話を聞いてください、烏川さん」
烏川「わ、わかりました」
兼森「いいですか? いくら男女平等を目指したって業務内容によっては向き不向きはあると思うんです。他にも客層によって性別のニーズはあります」
烏川「そう、ですね……。あ、兼森さま、長時間その姿勢でいるのは骨盤の位置がゆがみやすくなります。こちらを向かれるのであれば、完全にこっちを向いた方がいいです。足も下ろして」
兼森「あ、ありがとうございます……じゃなくて!」
烏川「っひすみません」
兼森「向き不向きがあるって言ったって、自分がその仕事を望んだことには違いないじゃないですか。私なら司書だし、烏川さんなら整体師」
烏川「そうですね……」
兼森「じゃあもう、仕事ぶりで見返すしかないと思うんです。向いていないって言われても、あんまり必要とされなくっても、私ほど仕事ができるひといないだろ! って言えるぐらいまで成果を上げなくちゃ!」
烏川「……仕事ぶりで見返す」
兼森「そうです。異性だけど、烏川さんに施術してもらった方がいい! ってたくさんのひとに言ってもらうようにならなきゃ!」
烏川「そ、そうは言いましても、整体の技術は案外男女どちらも充分に習得できる者で……有利不利がないんですよ」
兼森「だからなんだって言うんです!? そりゃ日々技術の向上を求めて自分の腕を磨くのは男女どっちにも許されていますよ!」
烏川「か、兼森さま、申し訳ありませんが、もう少し声量を下げていただけますか? 当院の施術室は防音ではないんです……すみません……」
兼森「それはごめんなさいっ、はいすぐ謝らない!」
烏川「あっ、すいませ、」
兼森「烏川さん?」
烏川「な、なんでもないです」
兼森「私も、勤務当初は散々言われたんですよ、先輩に」
烏川「そ、そうなんですね」
兼森「どうやら私は抜けた男性職員の代わりに配属されたらしいんですけど、先輩になにかあるごとに『女は貧弱で……』ってねちっこく言われたもんですよ」
烏川「……いまだに、そういうこと口に出してしまう方がいらっしゃったんですね」
兼森「そうなんですよ! もう私腹が立って仕方なくって」
烏川「はい……ど、どうされたんですか?」
兼森「それはもちろん、筋トレですよ」
烏川「……男性の力に追いつこうと?」
兼森「えぇ! どれだけ男性の方が力あるって言ったって、一度に持てる本の冊数の限度は決まっているんですよ。それを持ち上げられるだけの筋力が私にもあればいいんです」
烏川「脳き……いえ、その、シンプルでかつ過酷な道を選んだのですね?」
兼森「脳筋って言われてもいいんです。私はその入れ替わりで抜けたひとと同じくらいの冊数を一度に持てて、そのひとよりもパソコンの打ち込みが早くて正確なんです。そのひとよりも有用なんです!」
烏川「は、はぁ。その……がんばったんですね」
兼森「そうです! そして私はまだまだがんばるんです! ……えへ、だから、ちょっと腰いわしたんですけど」
烏川「あ……、なるほど。……それなら、」
兼森「烏川さん?」
烏川「骨盤矯正の方は、継続的に通っていただかないといけませんが、腰痛の方は、今日治して帰りましょうね」
兼森「……え、ほんとですか!」
烏川「えぇ、本当です……こんなことを言うのは、大変おこがましいんですけど」
兼森「はい」
烏川「……俺、この院で一番腕が良いんです」
兼森「……! ふふ、女性施術者を希望しなくてよかったです!」
烏川「自信を持って対応できるように、実績を増やさせてください」
兼森「私の職場には、腰が痛いって悩んでるひといっぱいいるんです。もし本当に治してくれたら、口コミを広めてあげてもいいですよ?」
烏川「それは魅力的ですね……」
チャレンジ成功ではないでしょうか!?そこそこ綺麗にお話をまとめられたんじゃないかと思っています。あと登場人物にあくが少ない。
たぶんですけど、私は最後にふたりにやにやし合うみたいな終わり方が好きなのかもしれないです。私とあなたはわかってますよね?感。まぁ伝統芸みたいに続けていってもいいと思いますが、違う終わり方もしてみたいですねぇ……
超個人的な話をすると、私も骨盤矯正してもらいたいです。その前にセルフでできるトレーニングやめちゃったんで再開したいです。
それでは本日はこのへんで。もしこういう話を読んでみたいとか、もう少し説明してとか、いろいろお話したいこと、聞きたいことがありましたら、コメント欄に書いてくださったらうれしいです!
今日は珍しく早めの投稿になりました。残念ながら来週からは戻ると思います。
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