おはこんばんは。放送班・制作班・広報班所属文学部1回生の木村英です。
先週の第2作目の最後で、「では、また来週に。」と書いたので、テスト期間前なのですが、「あ、投稿しよ」となり今書いてます。とりあえず書くのをやめないでおこう、積極的に物語を作るようにしようと思ったので……。
ただでさえ台本の文字数が長いので、導入は短めにして。
「ラジドラ台本ワンライチャレンジby花屋敷」第3作目です。以下、テンプレート。
このコラムは”花屋敷”というペンネームを使っている私、木村英が1時間でがんばってラジドラ台本書くぜ!というものです。より詳細な説明は第1作目で無駄に長く書いているので、気になる方はそちらを確認していただけると幸いです。
またチャレンジするにあたり、2つの外部サイトを使って台詞の縛りをつけています。
①診断メーカー様『こんなお話いかがですか』:診断結果で出た始めと終わりの一文を必ず使います。
②お題ガチャ様『ひとこと台詞ガチャ』:ガチャ結果で出た台詞を途中で必ず使います。
今回は①「まだこんな場所があったのか」で始まり「暖かで優しい感情を貴方が教えてくれた」終わる。②「ここで昔、約束したよね」でした。今回はすこし口調を変えています。それではさっそく書いていきましょう。以下に載せる台本は1時間で制作したものです。誤字脱字誤用等あるかもしれませんが、お許しを。よ~い、スタート!
人物設定(台本執筆後作成)
『花が、うつくしいということ。それだけでこんなに嬉しいことはないのだ』
- ミカノ:女性。昔感情をなくしてて今は感情が復活している。うつくしいと感じるものをさがしている。
- ノゾム/ノゾミ:昔感情を持っていたが今は感情をなくしている。ミカノちゃんとともにいることは覚えている。(「俺」を「私」にすれば女性でも可)
ミカノ「……まだこんな場所があったのね」
ノゾム「ミカノ? 行くぞ」
ミカノ「待って、ノゾム。ここ、お花が咲いてるのよ」
ノゾム「花? たしかに珍しいな。花の咲いた場所なんて」
ミカノ「綺麗だわ」
ノゾム「何本か摘んでいくか?」
ミカノ「そんなことしないわよ。持って帰ってもどうせ枯らしちゃう」
ノゾム「べつにいいじゃないか」
ミカノ「だめよ。お花にだって咲きたい場所はあるわ。あんな寂れたおうちじゃかわいそうよ」
ノゾム「そういうものか?」
ミカノ「そういうものなの」
ノゾム「じゃあ、帰るか。長居する理由はない」
ミカノ「あ……、そう、ね」
ノゾム「ん? やっぱり摘んでいきたいのか?」
ミカノ「違うの。……ねぇ、もうちょっと見ていきましょ。もうすぐ夜明けだし」
ノゾム「もうすぐ夜明けだからこそはやく帰ろうと言ったんだが? 今日は遠出しすぎてる」
ミカノ「せっかくじゃない」
ノゾム「もっと明るいときにまた来たらいいんじゃないか?」
ミカノ「それじゃだめなの。大丈夫、ちょっとだけよ。朝のぼんやりとした日差しで見るお花はきっと綺麗だわ」
ノゾム「そういうものか」
ミカノ「そういうものよ」
ミカノ・ノゾム「……」
ミカノ「……昔はもっと、こうやっていっぱいお花が咲いてたのよ」
ノゾム「そうなのか」
ミカノ「……うん。綺麗だった」
ノゾム「好きなのか?」
ミカノ「好きよ、ずっと、昔から。あ、ノゾム、もうすぐ太陽が昇るわ」
ノゾム「……ミカノ」
ミカノ「なぁに?」
ノゾム「ここで昔、約束したな」
ミカノ「……え」
ノゾム「……あってるか?」
ミカノ「……覚えて、るの? ないの?」
ノゾム「内容は、覚えてない。でも約束はした。……そんな気がした」
ミカノ「……そうなんだ」
ノゾム「俺はミカノと約束したのか?」
ミカノ「うん、ふふ、変な質問。うん、したよ」
ノゾム「……じゃあ、俺は忘れてたんだな」
ミカノ「いいの。思い出してくれたことが、今の私にはとっても嬉しい。ねぇノゾム、ほら、夜が明けるわ」
ノゾム「あぁ。……花の色が」
ミカノ「うん?」
ノゾム「こんなに鮮やかな色だったんだな」
ミカノ「! そうなの、お花が光り出すのよ。夜の間、お花はひっそりとしてるけど、朝になるとお花も輝くの」
ノゾム「それに思ったより多い」
ミカノ「うん、いっぱい見えるね」
ノゾム「……もう少し、いるか」
ミカノ「ええ、いましょう。こんなにうつくしいんだから」
(回想)
ミカノモノローグ「あのとき、私は、何も知らなかったし、何も知らないままでいるよう言われていた。あんなに暖かで優しい感情を、知ってはいけないと言われていたのだ」
ミカノモノローグ「でもノゾムは、それをずっと悲しんでいた。……そのことさえ、あのときの私は知らなかったけど」
ミカノモノローグ「ノゾムは、社会の中で異端だった。感情があったから。ものごとに感動していたから」
ミカノモノローグ「私たちが、感情を残してる仲間を探す、そんな旅に出るすこし前、ノゾムが私に言ったんだ」
ノゾム「約束しよう」
ミカノ「……え?」
ノゾム「君が、花に感動できるように、俺が教えてあげる」
ミカノ「なにを?」
ノゾム「うつくしいものを。うつくしいことを。それらを見るよろこびを」
ミカノ「……どうして?」
ノゾム「俺に感情がなくなっても、君が人生を投げ捨てず生きていけるように」
ミカノ「私にも感情はない」
ノゾム「うん。だから知っている今の俺から、君への贈り物」
ミカノ「はぁ……」
ノゾム「感情が戦争を引き起こすって言って、みんな感情をなくされて、感情を、感動を思い出すきっかけになるものが消えていった、こんな寂れた世界に、俺だけが感情を持ったまま残ってしまった」
ミカノ「ノゾム?」
ノゾム「俺のこの残っている感情も、いつかは消えるだろう。一度は薬を飲んでしまったから。でも、ここにまだ花は咲いてるんだ。ここだけは消させない」
ミカノ「何を言っているの? 感情ってなんなの?」
ノゾム「それを教えよう。約束だ。ミカノ、花ってのは綺麗なんだよ」
ミカノ「そうなの?」
ノゾム「そういうものなんだよ」
ミカノ「そういうものなの?」
ノゾム「そうだ」
ミカノ「……」
ノゾム「ミカノ、君は俺の希望だ。君は薬を飲んでいても、花に興味を持った。君はきっと、感情を思い出せる。だから俺が教える、君にもっと感動してほしい」
ミカノ「そうなの?」
ノゾム「そうなんだよ」
(回想終わり)
ミカノ「……嬉しいね」
ノゾム「なにが?」
ミカノ「こんなにきれいな景色を見ることができて」
ノゾム「……そうか」
ミカノ「うん。……ここにずっといたいなぁ」
ノゾム「こんなとこに? なにもないぞ?」
ミカノ「それでもいいの。ふふ、でもさすがに冗談、見つかったら嫌だし。ここは約束した場所だから」
ノゾム「そんなに大事か」
ミカノ「そんなに大事」
ノゾム「……なら、俺も大事にしよう」
ミカノ「! うん、ありがとう。うれしい」
ノゾム「……写真でも撮るか?」
ミカノ「ううん、それは大丈夫。私はずっと覚えているから」
ノゾム「そうか」
ミカノ「そう。私だけでもずっと覚えてる。だって、こんな暖かで優しい感情を貴方が教えてくれたから」
一応完成!!チャレンジ成功でございます。
ただ前回と同じくすこし不思議な感じになってしまいました……。デイストピア的な感じで、感情が争いの種になっている→感情をなくそう→感情をなくす薬を開発しました→ミカノちゃんもノゾムくんも飲んだけど、ノゾムくんは一回だけ、ミカノちゃんは複数回(ノゾムくんはなんかこれ危ないと勘付いたから)→ミカノちゃんの感情を復活させるのに頑張るノゾムくん(成功)→でもノゾムくんは次第に感情をなくし立場が逆転した→ミカノちゃんはノゾムくんの感情を復活させるために旅に出ている←イマココ という、感じです、実は……。
次回はもっとこう、普通の話にしようと思います。キャラクターもこう、もっとよくある感じの、元気な感じの、楽しい感じの人たちにしようと思います。そうしよう、その方がいい。
それと、これからは意図的に登場人物2人にしていこうかな~と考えています。第2作目のときに、読める台本になることはないよ、みたいなこと言ったんですけど、そうは言うても読みたいんで……。読む機会も作れるようにがんばります。
それでは本日はこのへんで。もしこういう話を読んでみたいとか、もう少し説明してとか、いろいろお話したいこと、聞きたいことがありましたら、コメント欄に書いてくださったらうれしいです!
次回は再来週です!テスト・レポートがんばります。
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