おはこんばんにちは! 放送班・制作班・広報班所属文学部2回生の木村英です。
今週(先週?)の食堂の油そば、食べたかったんですが、大学でお昼ごはんを食べる機会がなかったので逃してしまいました……。ローストビーフと豚しゃぶがのった油そば……。また次は冷たい麺になってしまいますね。
さて。今週の「ラジドラ台本ワンライチャレンジby花屋敷」のお時間です。第24作目。24って1,2,3,4,6で割れるので素敵な数字だなと思います。以下テンプレ。
このコラムは”花屋敷”というペンネームを使っている私、木村英が1時間でがんばってラジドラ台本書くぜ!というものです。より詳細な説明は第1作目で無駄に長く書いているので、気になる方はそちらを確認していただけると幸いです。
またチャレンジするにあたり、縛りをつけています。
①キャラデザお題ガチャ様:登場人物のうち1人をガチャで出た性格・設定にします。
②お題ガチャ様『ひとこと台詞ガチャ』:ガチャ結果で出た台詞を途中で必ず使います。
今回は①性格・設定=マイペース・実は殺し屋、②「朝早くから元気だねぇ」です。おぉ、楽しそうなの来ましたねぇ。以下に載せる台本は1時間で制作したものです。誤字脱字誤用等あるかもしれませんが、お許しを。よ~い、スタート!
人物設定(執筆後作成)
- 灯里(あかり):パン屋の看板娘。毎朝のスマイルと「いってらっしゃい」が癒やしということで、常連になるひとが多い。
- 音門(おとかど):実は殺し屋(ネタバレ)のマイペース黒ずくめお兄さん。明らかになんらかの犯人の見た目をしているけど、幸い声と表情が優しそうだから怪しまれない。中途半端の拘りが多い。
灯里「おはようございます!今日のおすすめはパン・オ・ショコラですよ!」
常連「おはよう灯里ちゃん。パン・オ・ショコラいつもおすすめしてない?」
灯里「えへへ、だっておいしいんですもん!」
初めての方「え、そんなにおいしいの?」
灯里「そうですよ! 朝食におすすめです。いかがですか?」
初めての方「じゃあそれにしようかな」
常連「僕もそれにしようかな」
灯里「はい! ありがとうございます! 以上でよろしいですか?」
初めての方「うん、おねがい」
常連「あ、僕は塩パンも」
灯里「はい! それでは、先のお客様は250円になります。ありがとうございます。次のお客様は塩パンと合わせて550円になります。ありがとうございます」
常連「ありがとうね」
灯里「それでは、いってらっしゃい!」
灯里モノローグ「私は灯里、パン屋の娘です。朝の通勤途中によってくださるサラリーマンの方がいなくなったら、お客様のラッシュはいったん収まります。ところで、私は最近気になっているお客様がいます。それは……」
(カランコロン)
灯里「いらっしゃいませ! ……あっ」
音門「こんにちは。あ、いや、まだおはようかな?」
灯里モノローグ「毎日じゃないけど高頻度で、朝とお昼の間の、お客様が滅多に来ない時間にいらっしゃるお客様。いつもなにかしら黒い羽織り物をしていらっしゃるので、私のなかでは『黒服さん』と呼んでいる」
灯里「私はおはようだと思うので、おはようございます!」
音門「そっか。おはよう。……この会話前もしたかな?」
灯里「ちなみにしましたよ」
音門「はは、そっか。ちょっと僕夜更かし気味だから、朝とか昼とかわからなくて……」
灯里「全然いいんですけど、ちなみにそれも聞きました」
音門「あれー?」
灯里モノローグ「黒服さんは毎回並んでるパンたちを一通り見てから、私におすすめを聞く」
音門「……うーん、どれにしようかな。全部おいしそうだから悩むなぁ」
灯里「……ちなみに、本日はパン・オ・ショコラがおすすめです」
音門「お、その『ちなみに』は僕も覚えているよ。今週ずっとそれをおすすめしているね?」
灯里「あれー?」
音門「ふふ、でも看板娘さんのおすすめを逃すわけにはいかないからなぁ。パン・オ・ショコラいただくかぁ」
灯里「ふふ、はい、ぜひ!」
音門「あともう一個なにか欲しいかな。今日はなんだかリッチな気分なんだ。そんな気分に合うパンはあるかい?」
灯里「あら。そうですねぇ、そんなリッチマンさんには……あ! カンパーニュいかがですか? トマトとクリームチーズのカンパーニュ。おしゃれでしょう?」
音門「いいねぇ。クリームチーズかぁ、ワインが欲しくなってくるな」
灯里「朝からですか?」
音門「僕の信条なんだよ。チーズはワインと食うっていう」
灯里「軽々しくチーズ食べられないですね……」
音門「そうだよ。だから僕、ちょっとそこでワイン買ってくるね」
灯里「え?」
音門「じゃ。あ、いつも通りイートインで食べさせて。熱々のコーヒーもお願いね。お会計これで」
灯里「えぇ? あ、ありがとうございます」
灯里モノローグ「黒服さんにはマイペースなところがあると思う。この前は、ハニートーストを食べるときに絶対ローズヒップティーが合うって言って、でもこのお店にはそれがないから買いに出て行ったことがある」
音門回想「じゃ!」
灯里モノローグ「……って言って」
灯里「えーっと、パン・オ・ショコラと、カンパーニュ、とコーヒー、っと……」
灯里モノローグ「黒服さんは窓際のいっぱい日の当たる席にいつも座る。今日もそうだろうから、まずお皿にのっけたパンを置いて、それからコーヒーを用意する」
灯里「……というか、ワインも飲むのにコーヒーも飲むんだ?」
灯里モノローグ「分からない人だ」
(カランコロン)
音門「買えた買えた」
灯里「あ、おかえりなさい。……前の紅茶のときにも思ったんですけど、セットのお飲み物に拘るわりに、質には拘らないんですね?」
音門「え? あぁ、高くても味の違いがわからないからね」
灯里「そうなんですね……いつものお席に用意していますよ」
音門「あ、ありがと~。楽しみ楽しみ」
灯里「ワイングラスも置いておきました」
音門「えっ、助かる。そういえば考えてなかった」
灯里「ふふ、やっぱり。ごゆっくりどうぞ~」
音門「はーい。お、おいしそう……」
灯里「……とは言っても、今日実は時間があるんだよなぁ」
灯里モノローグ「実は今日は午後が休みなので、いつもある仕込みもない」
灯里「……よし」
灯里「……あの」
音門「! んぐ、ほぁ、んむ、」
灯里「あ、食べきってからでいいですよ。すみません」
音門「……ん、んん、うん。どうしたんだい? 珍しいね」
灯里「実は今日はちょっと手が空いておりまして、ちょっとお話ししてもいいですか?」
音門「へぇそうなの。いいよ。せっかくなら座りな? 灯里ちゃん」
灯里「え、名前……」
音門「名札にあるでしょ? はは、こわがらないでよ」
灯里「あ、そっか。ごめんなさい」
音門「いえいえ」
灯里「……もしよければ、黒服さんもお名前教えていただけたりしませんか?」
音門「『黒服さん』?」
灯里「あっ、すみません。……その、いつも黒い羽織り物をしていらっしゃるから……」
音門「……ははっ、黒服さんね。いいね。名前教えたくなくなるくらいいいネーミングセンスだね」
灯里「え、そ、そんなに気に入ってもらえるとは」
音門「音門です」
灯里「えっ」
音門「でも『黒服さん』って呼んでほしいな、ぜひ」
灯里「音門さん……黒服さん」
音門「うん」
灯里「……黒服さん、ほかにも質問してみてもいいですか?」
音門「いいよぉ」
灯里「いつもパン選ぶとき、ひととおり見て私におすすめ聞きますよね? どうしてなんですか?」
音門「ん~いい香りだからさ、それを楽しみたくて。でも全部食べたくなっちゃうから、おすすめ聞いてたんだ」
灯里「なるほど……じゃあ、どうしていつも黒い服なんですか? 黒色が好きなんですか?」
音門「まぁ、そうだね。どっちかっていうと利便性重視だけど」
灯里「利便性?」
音門「ん、まぁね。……あ、カンパーニュおいしい。ワインと合う」
灯里「あ、よかったです」
音門「……灯里ちゃん」
灯里「はい?」
音門「そろそろ、ちょっと裏に行ってな」
灯里「え、どうしてですか?」
音門「んー、そうだな、コーヒー淹れ直してほしいからかな」
灯里「え、全然飲んでいないじゃないですか」
音門「冷めちゃったから」
灯里「えぇ! それはちょっと怒っちゃいますよ。まだ全然飲めますよ。ぬるいくらいです」
音門「いいからいいから。もちろんもう一杯分お金払うから」
灯里「ダメです。もったいのは許しません」
音門「あー……そうね、ごめんね。ん、」
灯里「え、え、今飲み干してます!?」
音門「んあー……っと、うん、おいしい。猫舌にはありがたい温度だ。ね、もう一杯、おかわりちょうだい?」
灯里「……もう、仕方ないですね」
音門「うん、おねがい~」
灯里「いつもはおかわりなんて言わないのになぁ……しかもワインも飲んでるのに」
灯里モノローグ「……コーヒーを淹れていると、イートインコーナーの方から、ちいさくだけど人の声がした。黒服さんと、……もう複数人?」
音門「――朝早くから元気だねぇ」
モブ1「あなたが音門さんですか? 着いてきてほしいところがあるのですが」
モブ2「もう証拠はあがってるので逃げることなんてできないですよ。それともまだしらばっくれるおつもりですか?」
音門「僕はまだモーニング中なんだよ。邪魔しないでほしいな」
モブ1「ハッ、モーニング? 世間の皆様はもう勤務時間ですよ」
音門「君たちもそうだろうね。でも僕の勤務時間は夜が基本だからさぁ」
モブ2「……とっとと来てくれないと、どうなるか分かりませんよ?」
音門「もしかして脅しのつもりかい? まぁそこに座って待ってなよ。あ、僕のワインちょっと分けてあげてもいいよ」
モブ1「結構です。そんな安酒」
音門「酷いなぁ。じゃあ、ちょっと、……死んで待っててよ」
モブ2「は?」
灯里「黒服さん、お待たせしました。コーヒーですよ……って、どうして入口のところにいらっしゃるんです?」
音門「ん? あぁちょっとね、実は今日人と待ち合わせしててね。もうすぐ来ると思うんだけど、どうやら道に迷ったみたいで」
灯里「あらま、そうなんですか? 結構わかりやすいところにあるってお客様には評判なんですけど」
音門「とんでもないバカなんだろうね。ということで、迎えに行ってくるから。そのコーヒー、君におごるよ。いつもおいしいパンをありがとう。パン・オ・ショコラもトマトとクリームチーズのカンパーニュもどっちもとてもおいしかったよ。もちろんコーヒーもね」
灯里「え、そんないきなり?」
音門「お金はそこに置いてあるから、お釣りもいらないよ。じゃあね、ごちそうさま!」
灯里「え、え、あ、いってらっしゃい!」
音門「――うん、はは! いってきます!」
チャレンジ……失敗です!なぜなら、1時間を超過したからです!
ちょっと筆が乗りまして、1時間過ぎちゃうけど、書き切りたいと思って書いちゃいました。設定自体はありきたりで、舞台がパン屋なのもありがちだと思うんですけど、1回書いてみたかったので、私は大満足です、はい。すみません。
パン屋って、正直私は好きでも嫌いでもないんですけど、でもそれは多分行きつけとかがないからで、そういうのがある人にとっては、ほんと「日常の朝」の象徴になってるんじゃないかなぁって思うんです。もしくは夜の休憩所とか。そういう意味では、モチーフとして素晴らしいところだと思います。
それでは本日はこのへんで。もしこういう話を読んでみたいとか、もう少し説明してとか、いろいろお話したいこと、聞きたいことがありましたら、コメント欄に書いてくださったらうれしいです!
来週はテスト期間に入るのでおやすみします!
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