【コラム】Per.もDir.もする私が、ラジオのときに考えていること

みなさんこんにちは。制作班・放送班etc.に所属しております、おちです。
前回のコラムですが、思ったよりたくさんの方が読んでくださったようで、
びくびくしています…(汗)。
とはいえ、普段考えていることをお話ししただけで、
テスト休みの間をつなぐことができるのであれば、
また違ったことを綴ってみようかな~と思いまして、再びコラムを書いております(笑)。

今回は、Per.とDir.の両方をしている私が、

どんなことを考えて、収録の準備や本番のトークに臨んでいるか

話してみようと思います。

書き終わってから気づいたのですが、めっっっっっっっちゃ長いです(笑)。
だから、太字のところなどを中心に、適宜読み飛ばしてください(汗)。
つい、熱くなってしまいました………。


前回のコラムで書きましたが、ラジオのおもしろいところは、

音声という情報の中に、Per.の人柄が詰まっているところ

だと、私は考えています(たぶん、これはOHBの皆さんの共通認識ではないと思いますが)。

 

そういうわけで、Dir.としては、

この番組の中で、
Per.の○○さんの人柄を、いかにして引き出せるか

というところが、勝負だと思っています。

 

そうなってくると、

どういう番組の組み立て方をすれば、Per.の○○さんが、力を抜いて話せるか

という面を、いちばん意識して準備しないといけません。

 

例を挙げると、とうないさん、どうオチつけますか?第1回と、第2回では、
番組の組み立て自体が、全く異なるものになっていると思います。

リスナーの方にとっては、第1回の直後に第2回が公開されていたとしたら、
かなり負担だったでしょう…。
ところが、幸か不幸か、第2回公開まで、空白の期間があったおかげで、
リスタートを切ることができました(笑)。

 

なぜ、組み立てを変えたのか?

それは、第1回の収録時に、とうないさんが、辛そうに見えたからです。
収録後、実際に聞いてみたら、やっぱり少し無理をしていたようでした。

無理をしなきゃいけなかったのは、なぜ?

私は、
とうないさんの歯に衣着せぬ物言いが、とても好きでしたし、とうないさんらしさだ
と思っていました。
もちろん、そういう一面はあるのですが、それはあくまでも、
実体験について話す姿や、友人の話に茶々を入れる姿
に現れてくるものだったんだ、ということがわかったんです(ご本人がどう思っているかは、わかりませんが)。

とうないさんは、すごく気づかいができる人で、いつもいろんな方向にアンテナを張っています。
実は、周りの人のことを、いちばんよく見ている人なのではないかと思います。
それゆえに、
「観察したことがない人=リスナーさん」のエピソードに対して、
不用意にコメントするのははばかられる、という気持ち
があったんじゃないかしら、とおちは思いました。

それならば、

とうないさん自身が、とうないさんの言葉で、とうないさんの考えていることを話す

これがいちばん、とうないさんに合った形なのではないかしら、と考えました。
そういう経緯があって、番組の形を変えたんです。

つまり、Dir.として、番組を組み立てる時に最も重視していることは、

Per.の内面を引き出すための、リラックス環境をつくる

ということです。
それが、とうないさん(と私)にとっては、
妙な企画を立てて、作りこむことではなかった
というだけのことです。
自分の立ち位置はどこ??どういう設定で話せばいいの??
という、迷いを生じさせず、

いつも通りの私で、いつも通りの空気感で、話せばいいのね

と思える雰囲気や、番組の組み立てを作ることを、常に意識していました。

そういうわけで、収録前後には、必ず雑談タイムがありました(笑)。
たぶん、とうないさんもちかこさんも、意識してその時間を設けてはいなかったと思います。
でも、私にとっては、一旦、普段の会話の空気を思い出してもらうための、
とても意味のある時間だったんです(笑)。

 

話は変わって、Per.としては、何を考えていたかというと、
基本的には、Dir.の時と同じです。

自分の言葉で、自分らしく、そして「楽しんで」会話すること

を意識していました(話し手が楽しんでいない会話を聞いて、楽しくなる人はいませんからね)。

そのために、具体的には何を、念頭に置いていたかというと、

リスナーさんだけでなく、会話の相手にも、オープンでいること

です。

例えばですが、
知らない人から突然、
好きな食べ物は?好きな動物は?休みの日は何して過ごしてる?
と聞かれたとして、気持ちよく答えられるでしょうか…?
もしも私が、この状況に遭遇したとしたら、絶対に答えたくないです。
たぶん、走って逃げると思います(笑)。

それと同じことです。
自分が先に、相手に対して情報を示し、オープンでいることで、
相手も、情報を示しやすくなる。そうやって、お互いを知っていく。
これが、
私が私らしく、そして相手も相手らしく、楽しんで会話する一番の近道
だと思います。

そして、お互いのことをよく知ることができたら、
私と相手との間で共有されていた、「ここが素敵よね」というポイントを、
新しく友人関係に入ってきた人に見せるつもりで、
リスナーさんに見せることができるわけです。

とうないさんと番組を始めるまでは、
とうないさんは、いつ会っても何をしゃべってもおもしろい人だ~
と思っていましたが、
番組を通じて話すことで、
「全然知らなかった!そうなんだ!」という、たくさんの発見と出会いました。
だからこそ、はじめは番組の組み立てを間違えたわけで(と自分では思っています)、
だからこそ、いろいろと模索することができたわけですしね(笑)。
こうやって、いろいろなことを考えて番組を作るのも、
とうないさんとちかこさんと番組をしていなかったら、
学べていなかったことだと思います(しみじみ)。

それから、
新しく友人関係に入ってきた人に見せるつもり
と書いたのにも、ちゃんと意味があるんです。

自分らしい言葉で、自分らしく話すのはいいんだけど、
なんだか、置いてけぼりにされている気がする…。

リスナーさんに思わせては、元も子もないわけです。

もちろん、comecomeOHBのような単発のものと、
とうないさん、どうオチつけますか?のような連続性のある番組とでは、
違う良さを引き出さなければなりません。
そういった理由で、あえて置いてけぼりにする必要性も、
回を重ねるごとに出てきます。
が、長くなるので、それはまたの機会に(笑)。

そうすると、ある程度、文脈を補う必要が出てきますよね。
この状況がまさに、
すでにある友人グループに、新しく友人が入ってきた
という状況に、すごく似ていませんか?

例えば、AさんとBさんがもともと仲が良くて、そこに、Cさんが入ってきた場合を考えてみると、

A:この前、こんな話、したやんか?
B:あ~、はいはい
A:あれさ、私の勘違いやったみたい
B:やっぱり?そうやと思ったわ

この会話の中で、Cさんが楽しいと感じるポイントって、あるでしょうか?
こんな話って、どんな話?
なんでBさんは、Aさんの勘違いだろうとわかっていたの?
とか、ツッコミどころがありすぎて、わけがわからないだけですよね。

でも、

A:この前、友達と遊ぶ約束したのに、すっぽかされた話、したやんか?
B:あ~、8時に駅集合ねって言ってたけど、昼の10時になっても来なかったってやつね
A:そうそう、あれ、朝の8時じゃなくて、夜の8時やったらしくて、私の勘違いやったみたい
B:やっぱり?カラオケ行くのに、朝からっておかしいと思ってたんよ

こんな風に話していたとすれば、Cさんは、
話の内容をつかめますし、「Aさんは、すこしおっちょこちょいなんだな」とか、
何かしらの感想を抱くことができるわけです。

ラジオでも、そういう具合に、情報を補っておけば、
少なくともわけがわからない話には、ならないはずです。

これを念頭に置くために、私は、

仮想リスナーさんが、スタジオに一緒に座っているつもり

で、話すように意識していました。

これは、後で知ったことなんですが、
伊集院光さんが、ご自身のラジオで、同じことをおっしゃっていました。
ああ、どうりで効果てきめんなわけだ、と思いました(笑)。

リスナーの方にとっては、ただしゃべってるだけやんと思うかもしれないですが、
おちはおちなりに、意外と考えているのでした。
それが、うまく表に出ていないのだとしたら、まだまだおちの力量不足ですね(笑)。


今回は、Dir.やPer.として、私が考えていることを書いてみました。
ここまでお付き合いくださった皆さん、ありがとうございました!
まだまだ書き足りないこともあるのですが、あんまり話しても退屈な気がするので、
興味がある方は、OHBの部室に、ぜひいらしてください(笑)。

それでは、このへんで。